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返納運転免許を住職の読経で供養 1日出張窓口を福井の寺に設置

福井新聞ONLINE 6月7日(火)8時1分配信

 高齢者の交通事故を減らすため自動車運転免許の自主返納を促そうと、福井南署などは21日、福井県内で初めて1日出張窓口を福井市鮎川町の願生寺に開設する。既存の返納窓口から離れた地域の住民に便宜を図ろうと企画。希望者には「免許供養」を行い、長年持ち歩いた免許証へ感謝の気持ちをささげてもらう。同署では「返納を決断するきっかけになれば」と話している。

 同署と福井南交通安全協会、福井市地域交通課が主催。返納者には反射材や2千円分のバス回数券が贈られる予定。

 運転免許証の返納は、県内11の警察署交通課と4カ所の運転者教育センターで平日のみ申請できる。福井南署では、返納窓口への距離的な遠さも返納率が上がらない一因と分析し、出張窓口の開設を企画。また、高齢者の中には長年、使用してきた運転免許への愛着から手放すことをためらう人がいることから、希望者には住職の読経による「免許供養」を行うことにした。

 返納を受け付ける願生寺の出見隆文住職(70)は福井南交安協国見分会の分会長。「少しでも返納者が増えるきっかけになれば。ご本人の愛着ある免許を、思いを込めて供養したい」と話す。同署の竹岡信秀交通課長は「これまでは遠くて自主返納をためらっていた人も、この機会に返納してもらえれば」と呼び掛けている。同署では「免許供養は全国的にも珍しい取り組みではないか」としている。

 運転免許の自主返納は1998年に始まった。警察庁の統計によると、2015年は県内では1351人が自主返納した。同年の県内65歳以上の返納率(前年免許保有者に占める返納者の割合)は1・1%で、全国平均の1・4%を下回っている。同署では今後、他の遠隔地や、通常は受け付けていない日曜日に開設することも検討している。

 願生寺の出張窓口の開設は午前11時~午後4時。問い合わせは福井南署交通課=電話0776(34)0110。

福井新聞社

最終更新:6月7日(火)8時1分

福井新聞ONLINE