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橋下元市長特別秘書への報酬返還請求を棄却 原告「橋下氏の公私混同は舛添氏と同じ」と批判

アジアプレス・ネットワーク 6月8日(水)17時39分配信

橋下徹前大阪市長が、新たに条例まで作って奥下剛光氏を特別秘書に採用したことは裁量権の逸脱だなどとして、大阪市の住民が給与の支払いの停止と、すでに支払われた報酬の
返還を求めていた裁判で、大阪地方裁判所は8日請求を棄却した。(アイ・アジア編集部)

◆原告の訴え

奥下剛光氏は、橋下徹後援会(解散)の会長奥下素子氏の息子。裁判で原告は、奥下素子氏ら親族はパーティ券をあっせんするなどして多額の政治資金を集めて橋下氏の政治活動を支えており、息子の剛光氏を新たに条例まで作って大阪市の特別職に採用したのは「情実採用」だと主張。

また、奥下氏は、橋下氏が関係する選挙の度に6回も休職-復職を繰り返していたにもかかわらず、2015年10月までに総額2087万円もの報酬を受け取っており、大阪市民の税金を使って奥下氏を「私設秘書」のように使っていると指摘。

さらに、奥下氏には出勤を示す文書やタイムカードがなく、業務内容を示す文書も、会議などに参加したなど公務に関する活動をしていたことを示す文書もなく、秘書としての業務内容記録がないとして、2013年5月に奥下氏への給与の支払いの停止と既に支払われた報酬のうち629万円余りの返還を求めていた。

◆棄却の判決

6月8日に大阪地裁で行われた判決の言い渡しで、西田隆裕裁判長は、原告の訴えを棄却。以下がその判決の理由。

(1) 奥下氏が、市長特別職としての職務を一切行わなかったとは認められない。

(2) 大阪維新の会に関する選挙期間中に休職していたとしても、特別秘書職が不適格であったとまではいえない。

(3) 橋下氏の後援会代表者の子であることが、直ちに特別秘書としての適格を否定されるものでないとして任命した橋下氏が裁量権を濫用したものとは認められない。

(4) 奥下氏に支払われた給与、手当などの支出は違法とは認められない。

◆「舛添氏批判する橋下氏も公私混同」と原告

判決について原告弁護団の阪口徳雄弁護は判決を不服としながらも、既に橋下市長が大阪市長の職でないことを理由に控訴しないことを明らかにした。以下は阪口弁護士のコメント。

「橋下元市長の公私混同は奥下特別秘書の採用にあらわれている。自分の後援会の幹部の息子に大阪市民の税金を還流しているやり方は東京都の舛添知事と同じと言える。大阪地裁の判決は橋下元市長の公私混同の実態を見ないで、形式判断で原告の主張を認めないのは、およそ税金を払う大阪市民を納得させるものではない。

橋下元市長は東京都の舛添を批判しているが、自らも同じことを行っており、大阪市民と
しては許されないが、橋下が引退しているのでもはやこれ以上追及しないこととし、控訴
しないことにした」

最終更新:6月9日(木)10時58分

アジアプレス・ネットワーク