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15年度ガソリン販売量 原油安でも1.4%微増 過去10年で2番目の低水準

佐賀新聞 6月8日(水)11時0分配信

 佐賀県内の2015年度のガソリン販売量は32万1千キロリットルで、平成に入って最少だった14年度を1・4%上回ったものの、過去10年で2番目に少なかった。世界的な原油安でレギュラーガソリンの平均価格は1リットル135円と前年度から27円下がったが、低燃費車の普及などから販売量の大きな増加にはつながらず、スタンド経営を取り巻く環境は厳しさを増している。

 レギュラーガソリンの価格は、世界的な原油高で170円台を記録した14年度から一転、15年度は大幅に下落した。石油消費国・中国の経済成長が失速したためで、ASEANなど新興国の需要減も響いた。OPECの減産見送りや経済制裁を解除されたイランの市場復帰などで供給が需要を大きく上回り、世界的に深刻な原油安に陥った。

 こうした流れは、県内スタンドの販売価格にも影響した。年度前半は130~140円台で推移していたが、徐々に下がり、年明けの1月には伊万里市などで90円台のセルフスタンドも現れた。その後110円台となったが、依然低水準で、リーマンショックの影響で世界同時不況に陥った09年を割り込む状態が続いた。

 佐賀市の中規模スタンドの経営者は「販売価格が下がっても、販売量にはつながらない」と話す。消費低迷の背景には、エコカーの急速な普及や若年層の車離れなど構造的な問題も横たわっている。

 大手セルフ店を中心に限られた需要を奪い合い、厳しい価格競争も相変わらずだ。他店より1円でも安くという思いは強く、仕入れ値が下がっても利益を確保できていない。中小零細を中心にスタンドの廃業が相次ぎ、15年度は13店減って311店(3月31日現在)。ピーク時の95年から半減している。

 今後の情勢について、県石油商業組合は「新年度に入って投機マネーの流入で原油価格が反発し始めている。今後、店頭価格に転嫁され、緩やかに上昇していくだろう」と分析。一方、消費量の減少傾向に歯止めをかける妙案はなく、スタンドの経営環境の厳しさは変わらないとみている。

最終更新:6月8日(水)11時0分

佐賀新聞