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『神様メール』 全人類にメールで余命が届いた世界で、カトリーヌ・ドヌーヴはゴリラとデキる!

dmenu映画 6/9(木) 21:00配信

前回ご紹介した「せか猫」は、若くして余命僅かと宣告されてしまう主人公の物語でしたが、この『神様メール』は、なんと全人類に「余命」がケータイメールで送信されてしまうというストーリー。しかもそれは、人間の運命を弄んで喜ぶロクデナシのパパ=神様にブチ切れた家出娘・エアちゃんのしわざ、というブッ飛んだ設定です。そしてエアの兄は、妹よりずいぶん前に人間界に家出していた神の子JCことキリスト。お兄ちゃんが従えた12人の使徒に、あと6人をくわえて「新・新約聖書」を作るべく、エアはテキトーに選んだ6人を訪ね、それぞれの人生に必要な小さな奇跡を起こしていくのでした。

なんて書くとファンタジー設定のひたすら可愛らしい感動モノに聞こえそうですけど、そこはおフランス・ベルギー系の作品らしく、毒と風刺がたんまり盛ってあります。神様パパは人間の不幸が大好きで戦争させたり大事故を起こしたりもしますが、一番熱心なのは「スーパーのレジでは隣の列のほうが早く進む」みたいな不幸のあるある法則。そんなものを2000以上も作ってはウヒョウヒョしてるという、しょっぱいクソジジイなんです。また神の娘・エアが選んだ使徒6人も、使徒にふさわしい崇高な使命感の持ち主かと思いきや、覗き部屋に通う性的倒錯者のおじさんや、寂しさから若い男娼を買って財布の中身をすられる有閑マダムなど、神というより、魔女なアタシがシンパシーを覚える顔ぶれ。個人的には、大女優カトリーヌ・ドヌーヴが演じる有閑マダムに起きる奇跡が、ゴリラと真の愛で結ばれることってのがもう最高にツボでした。冷たい人間の旦那より、優しく逞しいオスゴリラのほうがマシって。東山動物園のシャバーニに惚れたアタシも、カトちゃんに賛成!

と今度はただのバカ映画に思えてきてるかもしれませんが、大女優にゴリラをあてがうくらい、ネタも全力投球ってことです。寿命カウントダウンに翻弄される人間たちの悲喜こもごもな姿を細かく丁寧に描いていて、突飛な世界観の中に、生々しい大小のドラマがたっぷり。ほんの短い時間でしたが、ダウン症の息子さんの余命がたくさん残っていて、自分はもうすぐ逝くことを知ったお母さんのエピソードにも胸を打たれました。

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最終更新:6/9(木) 21:00

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