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ビシエドとバンデンの実力は? ホーナー&郭泰源との比較で見えてくるモノ

Full-Count 6月9日(木)15時54分配信

開幕戦から爆発したビシエドを見て、思い起こす外国人選手たち

 早いものでプロ野球は気づけば序盤戦を終え、交流戦に突入している。序盤戦を振り返った際、個人的に強く印象に残った外国人選手が2人いる。中日のダヤン・ビシエドと、ソフトバンクのリック・バンデンハークだ。

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 メジャー通算66本塁打を記録した長打力を買われ来日したビシエドは、来日初年度の外国人選手としては史上初となる開幕戦から3試合連続で本塁打を放つ鮮烈なデビューを飾った。

 その後も4月24日のヤクルト戦での逆転満塁弾、5月7日の巨人戦での2打席連続本塁打など勝負どころでの一発も出た。本塁打の出にくい本拠地を苦にしないパワーでチームの打線の核として得点力をよく支え、3・4月の月間MVPを受賞した。

 この圧倒的な活躍を見て、何人かの外国人選手のことを思い出した。今から約30年前、1987年のシーズン途中に来日し球界を席巻したボブ・ホーナー(ヤクルト)や、翌88年に怪我をしたウォーレン・クロマティの代役としてデビューし初打席で本塁打、さらにデビューからの6試合で5本塁打を放ったアジアの大砲・呂明賜(巨人)。最近の選手では、2013年にデビューからの3試合で4本塁打を放ったキラ・カアイフエ(広島)などだ。

 彼らとビシエドの、デビューから数試合の成績をまとめたのが上の図だ。勝負を避けられなければほとんどの打席でホームランを打っていたホーナー。四球を全く選ばず、果敢にスイングしていって結果を出していたと見られる呂。キラは試合前半の打席で結果を出す一方で、終盤の打席では今ひとつ。単打も記録しているビシエドは、一発だけではないシュアな一面もうかがえる。のっけからのインパクトのある一発で記憶に刻まれた彼らだが、当時の打席結果には、それぞれの特徴も表れている。

華々しいデビューは果たしたが“尻すぼみ”と言わざるをえない最終成績も

 もちろんこれは彼らの華々しい期間を切り取ったものでしかない。1年目のシーズンの最終成績は以下の通りで、デビューの鮮烈さから考えれば、だいぶ地味なものになる。

 ホーナーの場合はシーズン途中で腰を痛めた影響もあるので、彼が失速したというのははばかられるが、それでも最初の数試合で披露した圧倒的なパワーに抱いた期待感からすると、個人的には物足りない成績に感じたのを覚えている。

 さて、ビシエドの成績も彼らのような形に落ち着いてしまうのだろうか。確かに5月以降ペースダウンした感は否めず、打率も3割を切った。そうした危惧をされるのも仕方がない。

 254打席で15本塁打を放っているビシエドの本塁打割合(全打席に占める本塁打の割合)5.9%は、驚異的なものではないが、250打席を超えても一定の割合にある(セ・リーグ平均は2.0%)。一方で三振割合(全打席に占める三振の割合)は14.2%とセ・リーグ平均の18.3%を割っており、ホーナーやキラなどと比べても低い。ビシエドの「長打力を発揮しつつも、あまり三振をしない打者」という姿が見えてくる。

 ビシエドはメジャー通算1798打席で388三振を喫し三振割合は21.6%、昨季プレーしたAAA級2リーグでも15.9%と、どちらかといえばボールを見極めずバットを振っていくフリースインガーだった。それを思えば、日本では忍耐力を持って打席に立てている気配がある。

 ちなみに、ホーナーは来日前、メジャーでの3966打席で三振は489、三振割合は12.3%だったが、日本ではこれが18.3%へと上昇している。とらえれば高い確率でスタンドまでもっていけたからではあろうが、ボールの見極めに限っては甘くなっていたふしがある。ビシエドはその轍を踏んでいないようだ。

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最終更新:6月9日(木)15時54分

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