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やえせ高等支援1年の川上大喜 甲子園を夢見て南部商で腕磨く

沖縄タイムス 6月10日(金)6時50分配信

 今春、南部商業高校の敷地内に開校した県立やえせ高等支援学校の1年生・川上大喜(15)=石田中出=が、南部商野球部で一緒に汗を流している。「授業中でも、いつでも野球のことばかり考えている」という生粋の野球好き。同支援学校は高校野球連盟に加盟していないため、18日開幕の夏の県大会は出場できないが、「いつかこのチームで甲子園に笑顔で出場したい」と目を輝かせる。
(我喜屋あかね)

 野球の魅力にとりつかれたのは小学6年の時。父親と巨人の那覇キャンプを見に行ったのがきっかけだ。
 観客を魅了する豪快なホームランにファインプレー。「これが野球なんだ。すごい」と感動した。当時の原辰徳監督に「野球は楽しいですか」と声を掛けると、「楽しいからやってるんだよ」と答えてくれた。
 中学に進学すると、すぐに部活で軟式野球を始めた。
 当初はルールが分からず、「何だこれ? 勉強かと思った」と戸惑った。体力も足りず、練習メニューをこなすのに精いっぱい。だが、ライトを守り、本塁返球で走者をアウトにすると、同級生が褒めてくれた。「一度も辞めたいなんて思わなかった。ただただ楽しかった」。高校では硬式野球部に入ろうと、やえせ高等支援学校を選んだ。
 現在、同校には10人の1年生が通うが、部活に入っているのは川上だけ。週6日、1日3~4時間を練習に費やす。体力を付けるため、自宅のある南風原町から毎日片道30分かけて自転車で通う。
 南部商野球部は川上を含め現在10人。仲里武史監督は「技術はまだまだだが、声で盛り上げ、チームを明るくしてくれる」と目を細める。同級生の羽地俊喜も「元気がよく、ムードメーカー的存在。一緒に試合に出たい」と望む。
 南部商は26日に北山と1回戦を戦う。スタンドで応援する川上は「このチームが大好き。夏以降はメンバーとして試合に出場し、楽しみながらプレーしたい」と白い歯をのぞかせた。

最終更新:6月10日(金)6時50分

沖縄タイムス