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見えず、聞こえない世界で 日英2人の障害者が分かち合った勇気

BuzzFeed Japan 6月11日(土)9時24分配信

視覚と聴覚。2つの障害と向き合いながら、自らの人生を著書にまとめた日英2人の女性が東京で出会った。目が完全に見えなくなる恐怖を泣きながら語ったジョー・ミルンさん(40)。荒美有紀さん(27)が伝えた言葉は「楽しく生きていける」。【BuzzFeed Japan / 山光瑛美】

イギリス生まれのジョーさんには、先天性の聴覚障害があった。29歳の時にはアッシャー症候群と診断され、いつか視覚を失うことを知った。今回、著書「音に出会った日」の日本語訳出版に合わせて来日。各国を訪問する際にそうしているように、日本でも似た境遇の障害者との交流を希望した。

出版社の紹介で会うことになったのが、荒さんだ。「手のひらから広がる未来~ヘレン・ケラーになった女子大生~」の著書がある。16歳で難病神経線維腫症2型を発症し、3年後に難聴。16歳で難病神経線維腫症2型を発症し、3年後に難聴。22歳で失明・失聴した。

2人は、ホテルのラウンジで会った。わずかながら視覚と聴覚があるジョーさんに対し、完全に見えず、聞こえない荒さんには指点字通訳者が指をトントンと触って、対話の内容を伝える。

「毎日を楽しめる自分の人生が大好き」と笑顔で語るジョーさん。しかし荒さんと対談を進めていくうちに、「怖い」と涙をぽろぽろ流し始めた。

同じ境遇にいる人とともに障害を受け入れる

荒さん「24年間健康だったのですが、いきなり見えなくなって……聞こえなくなって。やっぱり、自分と同じような人はいないんだろうなと思い、すごく落ち込んでしまったんです。難病で病院に入院生活をしていた頃に、病院のスタッフさんに励ましてもらって、外に出れるようになった。でも、そういうきっかけがなく家の中で苦しんでいる人は、多いと思うんですね。周りの人たちに知ってもらうことで盲ろうの人が人生を満喫して生きていくことができるのを、実感してもらいたいなと思います」

ジョーさん「イギリスでは、同じ病気を持つ人が、しばらく同じ場所で過ごすチャンスがある。落ち込んだ時に、同じ状況で悩んできた人に会える場所があるんです。『こういうことがあった』と報告するだけ。大事なのは、自分で実際に同じ境遇のような人に会うことだと思います。どこかにいるとわかったら、私はすぐに会いに行きます」

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最終更新:6月14日(火)16時25分

BuzzFeed Japan