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近未来の車内空間を征するサプライヤーはどこだ!

ニュースイッチ 6月11日(土)10時29分配信

JVCケンウッドが電子ミラー実用化へ。後・左右映像を一つの絵に

 カメラで撮影した車外の映像をミラーの代替として利用する電子ミラー。安全運転や燃費改善に貢献するため、注目される次世代技術の一つだ。実用化に向け車載機器各社が技術開発を競うなか、JVCケンウッドは1画面に後ろと左右の映像をまとめた端末を開発した。先進技術を採用しながら、運転の邪魔をしないシンプルな形状を提案する。

 JVCケンウッドは英マクラーレン・オートモーティブの高級スポーツカー「675LT」に、ヘッドアップディスプレー(HUD)や電子ミラーの最新技術を搭載して展示会用のショーカーを製作した。

 乗り込むと、非常にシンプルな内装に驚かされる。ダッシュボード周辺には何もなく、情報表示はHUDと大きめのバックミラーに集約されている。このバックミラーに見えるのが、後ろと左右のカメラ映像を合成した電子ミラーだ。

 電子ミラーは従来のミラーで死角となっていた場所も視認できる。安全運転支援技術として、特に欧米自動車メーカーが導入に意欲的だ。またサイドミラーをなくせば、空気抵抗を減らして燃費も向上できる。外観デザインの自由度も増す。

 現在公開されている各社の電子ミラーの試作機は、後ろと左右のカメラ映像を別々のディスプレーに映すものが多い。JVCケンウッドも同様の技術を持つが、高速走行する時にディスプレーが多いと運転に集中できないため、今回は最もシンプルな構造を追求した。

 「実使用上の違和感のない“一つの絵”にこだわった」(同社担当者)という。首を動かさずに、この端末だけで左右を確認できる。

 同社は放送用映像などで培った合成技術を活用し、自動車の要求事項に対応した開発プロセスにして車向けの信頼性を高めている。カメラは伝送スピードと画質のバランスを考えた画素数1メガピクセルのカメラを採用した。

 電子ミラーは今夏国際規格化され、2017―18年には実用化される見通しだ。競合はデンソーやパナソニック、仏ヴァレオといった自動車部品大手がひしめく。

 厳しい競争が予想される中、今回の画像合成技術はJVCケンウッドの特徴となりそうだ。「欧州では、シームレスでワイドな映像のニーズが高い」(同)とみて、まず先行導入が予想される欧州勢からの受注を目指す。

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最終更新:6月11日(土)10時29分

ニュースイッチ