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ヤギ肉高値、ファン悲鳴 広がる需要「心苦しいよ」

沖縄タイムス 6/12(日) 6:49配信

 県内のヤギ料理店で、ヤギ汁やヤギ刺しの価格が上がっている。血圧上昇のうわさを気にして食べ控えていた人のほか、観光客や若い女性などこれまで食べていなかった人にも需要が広がり、ヤギ肉の供給が追いつかず価格が高騰しているためだ。愛好家は「ヤギ人気が広まるのはうれしいが財布は寒い」と困り顔だ。
 高騰のきっかけは、ヤギ肉と血圧上昇の因果関係を否定した2014年の研究発表。さらに、特有の臭みが抑えられ、洋風の食べ方も加わるなど、食べやすくなったことで需要の裾野が広がっている。
 本島中南部の約40店舗を食べ歩いたウェブ制作会社勤務の前田昭宏さん(42)によると、ヤギ肉の価格が上がり始めた14年以前のヤギ汁1杯の価格は平均して千円程度だったが、現在は1500~1800円に上昇。「これまでに行った店はほぼ100パーセント値上げした」という。
 糸満市真栄平の玉城やぎ料理店はことし1月、ヤギ汁を200円値上げの1500円にした。店主の玉城ヨシ子さん(68)は「お客さんは『毎日食べるものじゃないからいいよ』と言ってくれるけど、心苦しい。開業45年、こんなにヤギ肉が高くなったのは初めて」と話す。
 隔月でヤギ競りが開かれる南部家畜市場での1キロ当たりの競り単価は、研究発表前の13年度平均はオス1023円、メス692円だったが、15年度はオス1356円、メス1136円に上昇した。
 一方、農家が競りに出す上場数は11~15年度、オス310~420頭、メス185~264頭で推移し、大幅な増加はみられない。
 農家は、出産回数を増やし、品種改良で体を大きくするなど生産拡大に取り組んでいるが、一朝一夕にはいかない。糸満市のヤギ農家、金城忠良さん(57)は「ブームに終わらないよう、生産性を上げて産業化を狙いたい」と意気込んでいる。(学芸部・榮門琴音)

最終更新:6/12(日) 10:05

沖縄タイムス