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百貨店の屋上、なぜ神社造営? 西武福井店は白へびまつる

福井新聞ONLINE 6月12日(日)17時12分配信

 西武福井店(福井市)の屋上の片隅にたたずむ白光神社(はくみつじんじゃ)。まつられているのは、同店の前身「だるま屋」を1928年に創業した坪川信一氏が何度も夢に見たという白いへび。現在も毎月1日に必ず、同店の幹部全員で商売繁盛と店舗の安全を祈願している。

 信一氏が書き残した「縁起」によると、へびの夢を度重ねて見るようになったのは福井県庁移転後の敷地に百貨店を立てようと計画を練り始めた26年。あまりにも夢に登場するので「いやなへびというよりは何か神々しいものの化身に見える」と述懐している。だるま屋オープン前日には、1階文房具売り場に実物の白いへびが現れ、箱に収めて屋上の神社にまつったというエピソードまで登場する。

 初代の神社は43年焼失。その後に店舗や信一氏自身に不幸が続いたとして、55年に再建された。現在の神社はさらに後、現在のビルが「だるまや西武」として完成した80年に建てられたものだ。

 神社の管理を任されている入社37年目の小林和彦さん(64)は「神社名は、白いへびが我々の守り神となり、進むべき道を指し示す光になってくれるという創業者のメッセージが込められているのだろう」と思いを巡らせる。

 長年閉鎖されていた屋上は2年前から開放され、夏季限定のビアガーデンが営業している。今年も9月10日まで、ビアガーデンの来店者は、百貨店創業者の夢と熱意が込められた神社を拝むことができる。

福井新聞社

最終更新:6月12日(日)17時26分

福井新聞ONLINE