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マツダ、次世代車向け材料開発の秘策とは

ニュースイッチ 6月12日(日)10時50分配信

大型放射光施設を使い兵庫県大と共同開発

 マツダと兵庫県立大学は、大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県佐用町)を使い、高性能排ガス浄化触媒や繊維強化樹脂など、次世代自動車用材料を共同研究開発する。同施設内に持つ同大学の実験設備を用いる。投資額は明らかにしていないが同設備に新装置も追加設置して9月にも稼働させる。触媒研究は2―3年で、高機能樹脂やマルチマテリアルの研究は4―5年内に成果を出したい考えだ。

 同大学が持つ金属などの分析に適した硬X線実験設備と、炭素などの軽い元素に適した軟X線実験設備に加え、材料構造シミュレーション研究、材料工学研究の知見を用いる。サンプル周りの温湿度やガス濃度を実使用環境に再現できる光電子分光装置を新設し、材料の分子・原子レベルの構造分析で、革新材料の開発につなげる。同装置は真空環境下で分析するのが一般的。産業用途で実環境を再現し分析するのは初めてという。

 高効率エンジン対応の触媒や軽量化に結びつく高機能樹脂、マルチマテリアルのほかに、次世代の塗料やバッテリーなど、多様な研究に取り組む。藤和久マツダ技術研究所先端材料研究部門統括研究長は「自動車の進化には、分子・原子レベルのメカニズムを解明し、新機能を持った革新材料が必要だ」と期待する。

最終更新:6月12日(日)10時50分

ニュースイッチ