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フロリダで米史上最悪の無差別乱射 根深い銃問題とヘイトクライムの懸念

THE PAGE 6/13(月) 12:15配信

 米南部フロリダ州オーランドのナイトクラブで12日未明、銃乱射事件が発生し、これまでに50人が死亡し、53人が負傷した。事件現場は市内にある同性愛者の集まるナイトクラブで、容疑者は店内で人質を取り籠城したが、警察特殊部隊SWATとの銃撃戦によって射殺された。無差別乱射事件としては米史上最悪となったオーランドの事件では容疑者がアフガニスタン系アメリカ人で、犯行に使用したアサルトライフルを事件の数日前に合法的に購入していたことも判明しており、ヘイトクライムと銃規制の両面で今後大きな議論を呼びそうだ。

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容疑者はISへの共感を口にしていたとの情報

 地元警察の発表によると、マティーン容疑者は12日午前2時過ぎにオーランドのナイトクラブ「パルス」の店内で発砲を開始した。パルスは同性愛者の集まるスポットとして、地元のLGBTコミュニティではよく知られており、事件発生時は「ラテンナイト」というイベントが行われ、多くの客で賑わっていた。店内には約320人いたとされ、事件の一報を受けた近くの警察官3名がパルスに向かった。パルスの外で3人の警察官とマティーン容疑者が撃ち合いを始めたが、マティーン容疑者はすぐに店内に入り、そこから3時間に及ぶ籠城を開始した。午前5時過ぎ、SWATは制圧を開始する。その際にマティーン容疑者とSWATの隊員9名との間で銃撃戦が始まり、マティーン容疑者は射殺された。銃撃戦ではSWATの隊員1名が頭部に被弾したが、ケブラー製のヘルメットによって無事だった。

 事件を受け、オバマ大統領はホワイトハイウスで「テロ行為であり、憎悪によるものであることは明らか。米国史上で最悪の銃撃事件」と述べた。米連邦捜査局(FBI)はテロ事件として捜査している。

 犯行直前にマティーン容疑者は自ら警察に電話をかけ、パルスで銃撃を行うことや、過激派組織「イスラム国(IS)」への忠誠、ボストンマラソン爆弾テロ事件の容疑者兄弟への共感などについて語っている。また、犯行に使われたアサルトライフルなどの武器は、事件発生の数日前にフロリダ州内の銃砲店で購入されていた。マティーン容疑者には犯罪歴がなかったため、購入者に対して行われる身元調査もパスしていたのだ。

 警察との銃撃戦の末に射殺されたマティーン容疑者は、世界最大の民間軍事・警備会社として知られるG4Sで2007年9月に警備員として採用され、フロリダ州ウエスト・パームビーチで勤務していた。マティーン容疑者はニューヨーク州生まれで、両親はアフガニスタンからの移民。ニュージャージー州出身の女性と結婚したが、のちに離婚している。容疑者の元妻はワシントンポスト紙の取材に対し、度重なる家庭内暴力が原因で、結婚はわずか2年で終わりを迎えたと語っている。

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最終更新:6/13(月) 12:56

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