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商業施設と物流施設に特化したJ-REITの特徴と展望

THE PAGE 6/15(水) 11:00配信

 銘柄数はあまり多くはありませんが、ショッピングセンターやアウトレットパークなどの商業施設や倉庫や物流センターなどの物流施設を投資対象にしたJ-REITもあります。それぞれどのような特徴があり、投資の際に注意すべき点などはあるのでしょうか? ミリタス・フィナンシャル・コンサルティングの田渕直也さんが解説します。

やさしいJ-REITのはじめ方

商業施設特化型J-REITとは?

 商業施設特化型J-REIT(以下、商業リート)が主な投資対象とする商業施設には、ショッピングセンターやアウトレットパーク、専門店集積型などのいくつかのタイプがあり、また立地によって郊外型、都市型などに分かれます。

 商業施設におけるテナント(出店者)の賃料は、比較的長期にわたって固定賃料で契約されることが多くなっています。そのため、商業施設の来客数や店舗の売り上げ自体は景気や訪日観光客の動向に左右されるのですが、商業リートの賃料収入はそれらに左右されることが少なく、安定的であるという特徴が生まれます。
その一方で、店舗の売り上げに応じた歩合賃料を一部採用しているリートもあり、そうした歩合賃料は安定性に欠ける代わりに、景気動向等によってアップサイドが生まれるメリットもあります。

 基本的には長期固定の賃貸契約によって賃料収入が安定しているとはいっても、長期的にみると、商業施設の価値はその競争力に大きく左右されます。競争力のない商業施設では、魅力あるテナントを誘致できないばかりか、契約更改時に既存テナントが退去するリスクも高まるからです。

 商業施設の競争力を左右する重要なポイントとしては、交通アクセスのよさ、近隣エリアの商業集積度、商業施設に誘致する核テナントの集客力などが挙げられます。たとえば郊外型でいえば、人口集積地から車で短時間で行ける場所にある集客力の高い大型商業施設とか、都市型でいえば、銀座、表参道、新宿などの商業集積地にある個性豊かな専門店集積施設などが競争力のある施設の代表でしょう。

 商業リートは、表のとおり、現在4銘柄あります。このうち時価総額が最も大きいのは日本リテールファンド投資法人(証券コード:8953)です。J-REIT全体で見ても時価総額3位の座を争う大型リートです。
スポンサーは三菱商事とスイスの大手金融機関であるUBS AGで、商業リートの第一号としてスタートし、途中でラサール・ジャパン投資法人と合併をしています。

 商業リートの分配金利回りやNAV倍率などは概ねJ-REIT平均並みですが、実績があり、規模の大きい日本リテールファンドは、利回りがやや低めとなっています。

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最終更新:6/15(水) 12:40

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