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「天の川」世界人口の3分の1から失われる。その原因とは…

sorae.jp 6月13日(月)9時0分配信

夜空を美しく彩どる「天の川」。天候や場所によっては見えないこともありますが、それでも都会を離れれば普通に観測できる…と思っていました。しかし、その「天の川を世界人口の3分の1が見られなくなっている」というショッキングな研究が報告されているのです。
 
「光害」に関する調査を行なっているLight Pollution Science and Technology Instituteの研究員のFabio Falchi氏は、「世界人口の3分の1は天の川を見ることができません。これは人類史上で初めてのことで、私たちは夜空を直接観察することができなくなったのです」と述べています。

上の画像は、同研究員と研究所が「スオミNPP」衛星のデータを元に作成した「光害の分布マップ」です。マップの黒い地域は光害が少なく、明るい地域が光害が多い地域を示してます。こうしてみると、人口密集地だけでなく人口の多い国はまるごと光害に影響されていることがわかります。またアメリカやヨーロッパはもちろん、中東やインド、中国に日本も光害の大きな影響を受けていることがわかります。
 
研究チームによると、現在世界人口の80%が光害の影響を受けており、3分の2のヨーロッパ人、そして5分の4のアメリカ人が天の川を観察できなくなっています。また、ロンドンやラスベガス、東京などの都市は特に光害が深刻になっています。
 
アメリカ合衆国国立公園局のDan M. Duriscoe氏は、「この研究結果は大都市からどれだけ光が広がっているのかを表しています。大都市から数百キロの範囲は、この光害から逃れることができないのです」と、事態の深刻さを語っています。
 
思えば、首都圏に住んでいた頃には夜空にポツポツと明るい星が見えても、天の川が見えた記憶はありません。「天の川」という単語が日常生活から失われる前に、何らかの光害対策が必要なのかもしれませんね。

最終更新:6月13日(月)9時0分

sorae.jp