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「FinTechを学びたい」人のためのフィンテック本6選

ZUU online 6/14(火) 9:10配信

最近よく耳にする「FinTech」(フィンテック、Finance+Technology)は、ITを使って金融に新たな価値を加えたり、新しいビジネスモデルを生み出したりすることだ。昨年あたりから盛んに耳にする用になったこのフィンテックについて、最近、解説する書籍が多数出ている。厳選した6冊の解説本を紹介する。

■FinTechにより起こりつつある金融の変化を知りたい人に

●『FinTechが変える! 金融×テクノロジーが生み出す新たなビジネス』
(小林啓倫著、朝日新聞出版、単行本1620円、Kindle版1200円)

著者はFinTech先進国である欧米の最新情勢を実地で取材しており、現在の欧米の最前線の状況を紹介している。現在起こっている事の解説に留まらず、今後我々の社会がFinTechによってどのように変革していくのか、というお金と社会の未来の姿を描いている。

現在、ブロックチェーンと呼ばれる技術や仮想通貨により、お金自体が変わろうとしているが、決済サービスの進化により将来は財布や銀行がなくなる日が来る可能性もある――といった変革を具体的に説明している。ITの話も多いが、テクニカルな知識が無くても、充分理解できる内容だ。

キーワードだけではなく、FinTechによって生まれる新しいビジネスや、仕事がなくなる可能性など将来についても解説している。

■マネーフォワード代表とFintech研究所長、2人の共著

●『FinTech入門』
(辻庸介・瀧俊雄、日経BP社、単行本1728円、Kindle版1600円)

2012年にマネーフォワードを設立し、現在はCEOを務める辻庸介氏と、同社でFinTech研究所長を務める瀧俊雄氏による共著。同社はクラウド会計アプリ「マネーフォワード」を提供している。自社の宣伝などではなく、実際にFinTechサービスを提供する側の人間が、正確な情報を伝える内容の本となっており、体系的に学びたい人にお奨めの本である。

ユーザーにとってのメリット、日本の金融にどんな変革が起ころうとしているか、を具体的に説明している。といっても、専門的で難解な内容ではなく、FinTechの基本的な概念の説明から始まるため、初心者にも分かり易い内容となっている。

■FinTechが金融にもたらす新しい常識を説明

●『FinTech革命~テクノロジーが溶かす金融の常識~』
(日経コンピュータ、日経BP社、単行本2052円、Kindle版1900円)

2015年に日経コンピュータやIT Proへ掲載された記事に一部描き下ろしを加えてまとめた一冊。FinTechによって、以下の6つの事――個人財務管理、融資、決済、投資支援、経営・業務支援、暗号通貨――ができるようになった事を説明している。

説明に図表や写真を多用しているため、FinTechの概念を短時間で理解したい人にお奨めの内容となっている。

■テクノロジーのスペシャリストが紹介する最新情報

●『決定版 FinTech―金融革命の全貌』 
(加藤洋輝・桜井駿 、東洋経済新報社、単行本1728円、Kindle版1600円)

IT業界の中でも金融分野に強いNTTデータの経営研究所に属する著者がテクノロジーのサイドから解説する。

例えば、ブロックチェーンについては――世界中に点在するコンピューターにデータを分散する事するため、破壊/改ざんが困難なネットワークを作る事ができる。そのため、多数の国をまたがるサービスでの認証技術に使う事が可能となった。それにより、仮想通貨が浸透した――といった具合だ。

現在、銀行や証券会社等の金融機関が役割の変更を迫られている事情についても言及。金融機関は、ベンチャー企業との付き合い方やすみ分け方、新たなビジネスモデルを見つけないと不要となる日も訪れる可能性がある、と著者は述べている。

■FinTechが我々の生活にどのように影響するのかを解説

●『FinTech 2.0 金融とITの関係がビジネスを変える』
(楠真、中央経済社、単行本1728円)

著者によると、金融業界は免許制度と大きなシステム・インフラ投資が必要な事が参入障壁となっているが、実はそれほど難しい事をやっている訳ではない。そのため、法的な規制さえクリアすれば、FinTechによるサービスが金融機関に取って代わるのは、それほど難しい事ではないという。

関連キーワード(ブロックチェーン、API、IoTなど)も一通り解説がされており、この分野の本としてはわかり易い解説本と言える。

■海外事例を踏まえて日本の金融サービスの課題と可能性を語る

●『Fintechとは何か―金融サービスの民主化をもたらすイノベーション』
(隈本正寛・松原義明、きんざい、単行本1728円、Kindle版1555円)

ほとんどのFinTechの本は、ビジネスサイドの内容と技術(IT)サイドの2つの内容で構成されるが、この本はビジネスサイドを重点的に語った内容となっている。

「伝統的な銀行や保険会社等の金融ビジネスは今後、どうなってしまうのか?」と日本の金融機関に問題を提起したうえで、海外の豊富な先行事例を紹介し、日本の金融機関は、FinTechにより、消滅の危険と新ビジネスのチャンスの両方がある事を解説している。

特に海外の事例紹介が充実しており、実際に海外のFinTech企業に訪問して取材しなければ分からないような情報も多くお奨めである。(FinTech online編集部)

最終更新:6/14(火) 9:10

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