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マイナス金利で有難迷惑?三菱UFJ銀が返上のプライマリー・ディーラーとは

THE PAGE 6/15(水) 7:00配信

 三菱東京UFJ銀行が、有利な条件で国債の入札に参加できる「国債市場特別参加者」(プライマリー・ディーラー)の資格を国に返上することが明らかとなりました。プライマリー・ディーラーの資格とはどのようなもので、これを返上するということは何を意味しているのでしょうか。

プライマリー・ディーラーとは?

 日本政府が発行する国債は、原則として、投資家が直接、政府からは購入できない仕組みになっています。政府が発行した国債は、まずプライマリー・ディーラーの資格を持つ金融機関が引き受け、そこから機関投資家などに再販売されます。なぜこのような複雑な仕組みになっているのかというと、国債の消化を確実なものにするためです。

 政府が国債を発行したいタイミングと投資家が国債を購入したいタイミングが常に一致するとは限りません。国債を購入したい投資家が、随時、入札に応じる形にすると、場合によっては国債が売れ残ってしまう可能性があります。こうした事態が続くと、日本国債の信用が低下しかねません。政府が発行した国債を確実に引き受け、日本国債の信用力を担保する役割を担っているのがプライマリー・ディーラーです。

 この資格を与えられた金融機関は、国債の入札について財務省と情報交換できる一方、すべての入札において発行予定額の4%以上の応札が義務付けられています。国債はプライマリー・ディーラー経由で流通するという一種の独占市場ですから、彼等は利益を上乗せして国債を機関投資家に転売できます。つまり、国債の消化に一定のノルマを課す代わりに、確実に儲かることを国が保証しているわけです。これは談合に近いシステムであり、一部の市場関係者からは透明性が低いと批判されてきました。しかし、日本は世界でも突出した水準の政府債務を抱えており、半ば恣意的な制度を導入しないと、スムーズに国債を消化できなくなりつつあります。これまで何の問題もなく安定的に国債を消化することができたのは、こうした制度が存在していたからです。

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最終更新:6/15(水) 7:00

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