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【ライブレポート】GEMが3周年ライブ。留学前の武田舞彩に金澤有希「私たち9人がずっとGEMを守るから。」

BARKS 6月16日(木)20時28分配信

結成3周年を迎えたGEMが、メモリアルデーの6月11日にイベント<GEM Premium Mixture 2016 ~3rd Anniversary~>を新宿BLAZEにて開催した。なお、6月25日の<iDOL Street Carnival 2016 6th Anniversary ~RE:Я|LOAD~>をもってグループでの活動を一時休止し、ロサンゼルスに留学することが決定している武田舞彩にとって、本公演はGEMとして単独で行なう留学前ラストイベントでもあった。

◆<GEM Premium Mixture 2016 ~3rd Anniversary~>第1部&第2部 画像(計51枚)

「3rd Anniversary、始まりました!」

2013年6月11日に日本武道館で結成され、本格始動したGEM。昼公演(第1部)は、リーダー・金澤有希の雄叫びとともに幕開け。さらに森岡悠(ちゃんまん)、村上来渚、伊山摩穂が、このイベントが楽しみだったことを勢いよく、元気に語っていく。

「じゃあ、もうひとりだけ! 舞彩!」

そして金澤は、今回が単独ラストイベントとなる舞彩にも話を振る。すると舞彩は「はい。」と、それまでの3人の弾けっぷりをまったく無視するような低いトーンで冷静な返事。途端に会場もステージ上の9人も絵に描いたかのようなコケっぷりを見せる。もちろんこれは、舞彩の狙い通りであろう。

イベントは、3月の定期公演から行なってきた、各メンバーがテーマを決めてトークを中心に展開する“Talk Mixture”のコーナーからスタート。小栗かこは、「GEMなう。小栗かこ的に爆笑しすぎて腹筋6パックになるBEST3」をテーマにYouTubeで不定期に公開されている動画『GEMなう。』からの爆笑シーンを紹介する。

「小栗かこ的に爆笑しすぎて腹筋6パックになるBEST3」の1位に輝いたのは、喉が渇きすぎた金澤有希が「喉が渇いて死にそうだよ!」「飲み物がほしいよ!」と、飲み物をひたすら欲する“飲み物おじさん”になってしまっていた衝撃映像。しかも、動画の再生が上手く行かず、途切れ途切れとなってしまうという“ハプニング的な衝撃”付き(なお、小栗は本企画のために、2日かけてすべての『GEMなう。』を視聴。結果、爆笑シーンTOP5すべてが金澤をフォーカスした動画だったとのこと)。

さらに、爆笑シーン番外編も紹介する。それは罰ゲームで、金澤が「Star Shine Story」の曲に合わせて、わざと面白い振りを作るという映像。ところがこちらも再生が途切れ途切れになってしまう(推測するに再生用PCのメモリ使用量がいっぱい)。そこで、村上来渚が機転を利かせて「今やってもらったらええやん。」と、金澤に無茶振り(曰く「ファンの人たちが言ってた」)。金澤は「(この場でやるなんて)意味がわからない!」と不平を口にしつつも、ある意味で歌詞に忠実過ぎるリリックダンス……のようなコミカルな振りを付け、会場を大きな失笑の渦に巻き込んだ。

最初のライブパートは、「この曲があったから、今のGEMがある。」というテーマで構成。ブルーに染まるステージで、イントロのモチーフとなった「バッハ作曲無伴奏チェロ組曲1番 プレリュード」が流れ出せば、力強さと躍動感ある「Speed up」。伊山摩穂や平野沙羅の長い髪もエモーショナルを描き出す。さらに「Star Shine Story」、そして「departure」。10人はスカートの裾を揺らし、拳を掲げ、離れていっても途切れることのない絆を確認しあうように歌い上げていた。

再び“Talk Mixture”へ。熊代珠琳が『GEMなう。』の再生回数ランキングを勝手に名場面とともに発表する(3位には村上来渚が、大好きなふなっしーに初対面して号泣しているシーンがランクイン)。一方の南口奈々は、メンバー10人がGEMになる前の写真を紹介。幼い頃から変わらない熊代珠琳や、EXILEのMVに髪の毛爆発状態で出演した伊山摩穂。小学生の頃からちっちゃくて可愛かったエキゾチック森岡悠(ちゃんまん)。「ライオンキング」に出た時の伊藤千咲美。ファッションショーに出た時の村上来渚の写真に「これ、らなちん?」とメンバーが訊ねると、村上から「らなちんやで。」と、ブログでのお決まりのフレーズで返されて笑いも起こる。そしてバレエをやっていた頃の武田舞彩の写真は「可愛い」とメンバーからも絶賛された。

振り付け講座とひとりひとり歴代衣装へのチェンジを経て、再びライブコーナーへ。w-Street NAGOYA時代からの仲である舞彩と千咲美にとって強い思い入れがある「きっと For You!」をしっかりと聴かせると「Do it Do it」。村上と舞彩のフェイクなどブラックテイストが香る「No Girls No Fun」に、懐かしの「キミ恋てれぱしー」は人数非固定パフォーマンスで魅せていく。特に「キミ恋てれぱしー」ではファンも一気に熱狂し、激しいコールがフロア前方へと押し寄せる。その反応を見て、ステージ上には笑顔の花が咲いていた。

「Party Up」で(振り付け講座でやったように)タオル回しでの一体感が作り上げられると、昼(1部)公演ラストは「Can't Stop Loving」。南口と熊代がアイコンタクトをして笑い合い、伊山と小栗は観客に手を振って応える。さらに曲中にサインボールを投げ入れるも、伊山はなぜか天井に当ててしまいステージに跳ね返ってきたりと、フロアもステージも大騒ぎ。盛り上がりは最高潮となっていた。

伊山摩穂が、「3年でブログの内容が変わった人TOP3」を発表して会場を笑いに包んだところからスタートした2部。こちらも1部と同様に、GEMを作った楽曲が並んだライブコーナーと、ストリート生時代から披露されてきた「りあるマテリアル」「オネガイMoonlight」も飛び出した“テッパン楽曲”によるライブコーナーの間に、メンバーひとりひとりがプロデュースしたトークコーナーが差し込まれる構成となっていた。

中でも見どころだったのは、村上来渚プロデュースによる“Talk Mixture”。3周年ライブで村上は、アコースティックギターを抱えてステージへ。彼女は、「GEMのことを想って、歌を作りました。」と、自作曲を用意。これを10人で披露したのだ。

本人曰く、初心者が思いつきで作ったというこの曲。緊張もあって村上のギターはたどたどしく、弾き直す個所もあった。純粋にパフォーマンスとして判断してしまうと、ステージで披露するレベルにはまだ達していなかった、と言われても仕方がない。

しかし、だからこそよかった。

全国各地のスクールからエースクラスのメンバーが集められて結成されたGEM。そんなグループであるがゆえに、グループ全体というよりも、個々の魅力にフォーカスされがちだったのも確かだろう。そんなGEMの中でも、負けず嫌いで向上心の塊というべきストイックさと高いスキルを持つのが村上来渚。そんな彼女が、我々の前で、不慣れなギターと必死に格闘する姿。弾き終わったあとには、ギターを抱えて涙も見せた。そこにはいろんな感情が混ざっていたとは思うが、きっと上手く弾けなかった悔しさが大きかったのではないだろうか。現に本人もライブ後のブログで「ちょっと悔しくて泣いてしまったけど」と綴っている。

ただ、それよりもこのパフォーマンスは、“あまり目にすることができなかったグループとしてのGEMの姿”を描き出していた。それは、ひとりひとりが、村上のギターに寄り添うように笑顔で歌い合う姿。誰かが出しゃばってパフォーマンスを牽引したりせず、ただ、懸命にギターを弾き、想いを伝えようとする村上を信頼して、彼女が初めて作った曲に自信をもって、音に寄り添い、歌詞に寄り添い、歌を届ける姿。

“KIZUNA10”という裏テーマだった3周年ライブ。村上来渚のコーナーは、まさに10人の絆を象徴したワンシーンだった。

「思い通りにいかんこといっぱいあって、自分が思っていた自分にはなれてなかったりして、自分も悩むこともいっぱいあるけど、ひとりじゃないし、この10人でどんなことがあっても乗り越えていこうねって気持ちを書いた歌でした。ありがとうございました。」── 村上来渚

その想いは水紋のようにフロアにやさしく広がっていき、すべての観客から村上来渚とGEMに鳴り止まないほどの喝采が送られた。

“Talk Mixture”のラストは武田舞彩。ロサンゼルス留学まで残された時間もわずかとなった舞彩は、メンバーに宛てて書いた手紙を披露する。だがしかし、単なるお手紙に終わらないのが彼女のすごいところ。先日行なわれた武田舞彩ソロイベントの記事でも書いたが、“一筋縄ではいかないのが武田舞彩”なのである。

「ひとつだけちょっと申し訳ないことがあって……」と、舞彩は“学校のお便りを入れている茶封筒”の中から手紙を取り出す。「封筒と便箋がなかった」と舞彩は話していたが、しかし個人的に渡すものではなく、ステージ上で披露する手紙に茶封筒。しかも、多分A3サイズ。昨今、便箋と封筒なんてコンビニでいつでも購入できるにも関わらず、だ。恐るべし武田舞彩。……しかし、同時に誰もが確信したはずだ。

「ああ、武田舞彩はロサンゼルスでもたくましくやっていけるわ。」と(笑)。

「今日は、10人一旦ラストの単独イベントで、GEM結成3周年の記念日です。結成された時は、こんな未来になるなんて予想もしてなかったです。」

「We're GEM!」のオルゴールサウンドが流れる中で、手紙を読み上げる舞彩。各地方のセンターやエース級が集まったGEMのメンバーになれて嬉しかったこと。しかしその中で、歌もダンスもまだまだ未熟だった自分がセンターに任命され、みんな納得できなかったんじゃないか、という思い。GEMになって楽しいこと、苦しいこと、辛いこと、メンバーとうまく行かない日や毎日泣いていた日もあった。正直辞めたいと思った時もあった。留学を決めた時、舞彩がメンバーに自分の想いをなかなか伝えられなかったこともあって、その決断を受け入れてくれるメンバーのほうが少なかったこと。最悪な雰囲気の中で留学することになるかと思うと、辛くて悲しかったこと。留学を決めてからも、たくさん悩んだこと。でも、ちゃんと気持ちを伝えたら、みんな応援してくれたこと。

「10人という言葉を大事にしてきたのに、私が一旦いなくなるから、10じゃなくなるっていうのがすっごい悔しくて。でも、絶対に戻ってくるから。みんなで武道館目指そう。GEMなら絶対立てるって信じてます。」

涙まじりでの舞彩の告白に、会場は静まり返る。

「ほかの誰でもないGEMの最高のリーダー、ゆうきりん。すごくやさしくて真面目な千咲美。的確なアドバイスをくれる、私のお姉ちゃんなちゃんまん。人柄が大好きで、人として尊敬してるなっちー。どんな時も隣りにいてくれる最高なパートナーの珠琳ちゃん。一緒にいて笑顔になれる、楽しい気持ちになれるかこちん。負けず嫌いで競い合えるパートナーのらなちん。喧嘩もしたけど一番愛を感じたまほち。同級生でとっても頼りになる、素直なさららん。Best 10ct Forever. 絶対に、みんなで夢を掴もうね。」

この10人だったからこそやってこれたという舞彩。涙ぐむ9人に向けて「私が留学から帰ってきて、約2年後は、GEMが一番輝けるグループになれると思う。GEMはそういうグループだと信じているので、絶対にみんなで上を目指して、下を向かないで頑張っていけたらいいなって思います。」と決意を語る。ところがここで「離れていてもずっとGEMなので、これからも……辞めないで。はい。辞めないでほしいです。」と、いきなり辞める辞めないの話を持ちだす。

ワンマンライブの品川ステラボールでの「スーパーサイヤ人になる」宣言と同じ微妙な空気感にしてしまうところまでを含めて、どこまでも武田舞彩クオリティーであった。

なお、ここで金澤から、武田舞彩ロサンゼルス留学発表後の定期公演からスタートした“Talk Mixture”の順番が、実は3年前の日本武道館でGEMの正式メンバーとして名前が呼ばれた逆順だった、というタネ明かしも行なわれた。

「Do You Believe?」「The Brand-New Girl」などを披露した2部の後半ライブパート。伊山がこれでもかと煽れば、南口奈々もステージの先端から手を伸ばして、腰をかがめて客席にマイクを向ける。ちゃんまんはマイクを観客側に向けたまま、自身もオフマイクで歌う。会場はペンライトを振っての狂喜乱舞状態へ。音量が大きくなり続ける観客のコールに応えるように、GEMは全身を使ってアグレッシブなライブを披露し続けた。

アンコール。歌われたのは、この10人にとって大切なメジャーデビュー曲「We're GEM!」。センターの舞彩を中心に伊藤、南口、熊代、村上、伊山らメンバーが駆け寄っては笑顔で舞彩とアイコンタクトしながら歌われたこの曲。終盤、ファンからの「小栗と言ったら小栗かこ!」の大コールに続く舞彩ソロでは、品川ステラボールでのワンマンライブの時と同様に、腰を落としたメンバーが舞彩の周りを囲んで、舞彩を送り出すような演出がなされていた。

そしてここで、メンバーから舞彩へのサプライズが。舞彩に続く村上のパートのところで、9人はひとりずつ立ち上がり、舞彩のほうを向いて「舞彩の歌声大好き!」「寂しいけど頑張ってね!」「ずっと妹!」「ずっと待ってる!」「一緒に頑張ろうね!」「舞彩、安心して行ってきてね!」などなど、舞彩に向けての激励、メッセージを送ったのだ。予想していなかった展開に、舞彩は顔を覆って号泣。同じく涙に濡れた9人と舞彩は、3年前に夢見てた景色を目の前にして「とびっきりの宝石たちになってみせるんだから」と、声を重ねたのだった。

  ◆  ◆  ◆

この日、GEMの各メンバーはSNSなどに、日本武道館で撮った3年前の写真を掲げた。

そして冒頭で記したとおり、センターの武田舞彩は、自身のスキルアップのため、そしてGEMのため、7月からロサンゼルスへと旅立つ。一方、国内に残る9人は新体制へと移行する。

10人の原石たちは、それぞれの場所で、さらに強い輝きを放つために自分たちを磨き続けていく。未来と、そして仲間を信じて──。

「舞彩には安心してロサンゼルスに行ってもらいたいなって、私たち9人がずっとGEMを守るから。GEMILYと私たち9人を信じて行ってきてください。そして、私たちが3年前に立ったあのステージに、もう一度、10人全員必ず立ちたいと思います。みなさん、ずっと応援をよろしくお願いします。」── 金澤有希(GEMリーダー)

text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

最終更新:6月16日(木)20時28分

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