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佐賀・呼子大綱引、絵本に 温かみある木版画で紹介

佐賀新聞 6月14日(火)15時0分配信

小嶋さん(東京)作「家族の絆感じて」

 唐津の呼子大綱引を題材にした絵本「おとうさんのうまれた うみべのまちへ」が、福音館書店から発刊された。文章を書いた小嶋雄二さん(73)=東京都渋谷区=が、親戚が暮らす呼子を訪れた際、目にした大綱引に感動し制作した。町が岡組と浜組に分かれ、大きな綱を引き合う様子が温かみある木版画で描かれている。

 同書店の月刊誌「こどものとも」の7月号として販売している。都会で暮らす家族が、父の実家がある呼子を訪れ、大綱引きに参加する物語。絵は森英二郎さんが担当し、田んぼの中を走るJR筑肥線や海産物を売る呼子朝市などが登場する。

 小嶋さんは2010年、呼子で暮らす妻の妹を訪ねた際、呼子大綱引を見学した。「東京生まれ東京育ちの自分にはまぶしい世界」と、祭りの準備に活気づく町や住人同士の交流に感動したという。

 制作には4年を費やした。「地元の温かみが感じられるように」と、登場人物の佐賀弁は地域住民に指導を受けるなど徹底した取材を重ねた。小嶋さんは「日本で失われつつある家族の絆を感じてくれれば」と話す。

 絵本は420円(税込み)。唐津市呼子町の鯨組主中尾家屋敷や一般書店などで販売している。中尾家屋敷の熊本守男館長は「地縁、血縁でできた本。これを機に郷土文化の見直しや地元愛が深まるきっかけになれば」と期待する。

最終更新:6月14日(火)15時0分

佐賀新聞