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【完全レポ】「SATANIC CARNIVAL’16」熱狂! 幕張メッセに轟いたパンクの信念

RO69(アールオーロック) 6月14日(火)20時0分配信

ライブイベント「SATANIC CARNIVAL’16」が6月4日に幕張メッセにて開催された。RO69では、この模様を写真とレポートでお届けする。

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今回で3回目となる、PIZZA OF DEATH MANAGEMENT主催・企画のラウドパンクイベント「SATANIC CARNIVAL’16」が幕張メッセにて開催された。ジャンルも、世代も、レーベルも関係ない。屈強なパンクロック精神で繋がる全21バンドが集結した会場はパンクロッカーにとってはまさに天国なのだが、ステージでは地獄のように煮えたぎる灼熱のアクトが繰り広げられていた。そんな激熱な一日を、メインステージであるSATAN STAGEを中心にハイライトで振り返る。

■EVIL SATGE
午前11時。EVIL STAGEにて開会の音を鳴らしたのは、オープニングアクトを務めるbacho。目覚めの一発には刺激的過ぎるほどの圧力で押し寄せた真理と激励の言葉の濁流が、観客の心を丸ごと飲みこんでいく。そしてその波も引き切らない状態でバトンを受け取り、全く別のテンションの高波を作り出したのはTOTALFAT! Jose(Vo・G) の「朝一番を任されて、ただの火付け役で終わりたくないからさぁ! 俺はこの時間にお前らにトドメ刺しに来てんだ!」という叫びに賛同するように上げられた大喝采と“PARTY PARTY”での会場の一体感は、Shun(Vo・B)から「間違いなくお前らは、世界一のパーティー野郎だ!」とのお墨付きをもらえるほどだった。

そして当イベント唯一の男女混合バンド・Dizzy Sunfistは、「夢の35分、パンクロック魂炸裂させて帰るから!」とのあやぺた(Vo・G)の宣誓から始まった“Someday”で、自身の振り切ったテンションにフロアを見事巻き込んでいく。誰かの夢が叶う場面に立ち会う機会というのは滅多にあることではないが、ハイスタでパンクに目覚めた3人が「未来のパンクシーンに責任持って繋いで帰ります!」という決意をこのイベントで誓った瞬間は、間違いなくこの日一番輝いていた。そして当イベントの皆勤出演バンドである長崎出身のSHANKは、貫禄すら感じられる自由ながら安定したアクトを披露!「PIZZA OF DEATHに愛を込めて」と演奏された“Set the fire”では、フロアで大合唱の後に大モッシュが繰り広げられた。庵原将平(Vo・B)と松崎兵太(G・Cho)による下半身ポロリ的な悪ノリもありつつ、“BASIC”“submarine”の超速チューンでフロアをこれでもかと振り回し、最後まで揺らがぬペースで締め括った。

そしてEVIL STAGEのトリを任されたのは、2年前にオープニングアクトとして出演した04 Limited Sazabys。2年という時を経て成長と進化を遂げた彼らが、この日トリを務めるということにはドラマを感じざるを得ない。その奇跡を見るために集まった人で、会場はすでにキャパオーバー。「俺たちがどれだけやってきたのか、零さず、残さず、全部置いていくので」と話すGEN(Vo・B)の言葉には、いつも以上に深みがあった。


■SATAN STAGE
メインステージの灯を点火したのは、「SATANIC CARNIVAL’16、WANIMA、開催しまーす!」とのKENTA(Vo・B)の明るく陽気な笑顔と“いいから”の超ハイテンションチューン! 一番手とは思えない熱量と勢いで、会場をみるみるうちにレゲエ色に染め上げていく。「やっとWANIMAがSATAN STAGEでワンチャンス」との悲願の想いを打ち明けながらも、笑いを誘う軽快なMCや“1106”での大合唱から見受けられる一体感は、この大舞台に相応しいものだった。そして、そんな超ピースフルな空間から一転。次に登場したのは「俺らの役目はみんなを一旦、地獄に突き落とすこと」という使命を掲げたCrossfaith。一発目の“Xeno”でそのヘヴィな音圧に腹の底を殴られ、“Countdown To Hell”では万人規模の圧巻のウォール・オブ・デスが繰り広げられた。ライブハウスで体感するそれとは訳が違う、世界に通用する彼らの音で覚醒した観客の勢いもまた異色だった。

ここまでレゲエミュージックからのラウドミュージックとガラリと色を変えてきたSATAN STAGEだったが、次はdustboxがど直球のメロコアパンク色に染め上げた! 特に“Try My Luck”ではフロアがもみくちゃになるほどの盛り上がりを見せ、JOJI(B・Vo)「なんて最高な日だ!」と笑顔で叫ぶほどのピースフルな空間だった。狭いライブハウスで感じられる熱量をそのまま凝縮してきたかのような濃い空気が広い会場に蔓延しており、ラストの“Tomorrow”ではそれが爆発。ライブハウス育ちのメロディックパンク魂の本領をぶちまけた圧巻のアクトだった。そして、サウンドチェックの段階から多くの人が会場に集まる様子からもその高い期待度が伺えたMONOEYES。「めっちゃ曲やりたいので、MCはないです」という細美武士(Vo・G)の宣言通り、MCらしいMCはほぼなし。冒頭に掻き鳴らされた“When I Was King”では、その多幸感に思わず涙腺が刺激された。バンド自体のキャリアこそ短いけれど、その存在感は言わずもがな抜群。「梅雨が来る前にぱーっといっとこう」と掻き鳴らされた、雷鳴のような“Run Run”がくっきりと爪痕を残していった。そしてイベントの中締めを託されたのは、HEY-SMITH! 活動休止により、去年受けたイベントオファーを断ったという雪辱を晴らすべく、初っ端から“Endless Sorrow”で強烈な挨拶をぶちかました。その怒涛の勢いはラスト一音まで一切減速なし。異様ともいえるその熱量は、猪狩秀平(G・Vo)の「迷った時もあったけど、パンクを信じて、バンドを信じて良かった!」との深い想いに由来していた。音楽で育ち、音楽に生かされる男の執念を焼き付けた渾身のアクトだった。

そしていよいよ後半戦。押し寄せる観客の前に現れたのは、人ではなく狼! MAN WITH A MISSIONの登場だ! 爆発寸前の期待を前に“Survivor”を投下し、フロアのテンションはすでにパンク状態。“Get Off of My Way”では会場一面のガウガウポーズを巻き起こし、“datebase”ではなんと10-FEETのTAKUMAがゲスト参加!ラストの「イチ、ニ、サン、ガウ!」の掛け声に至るまで、究極の生命体達に支配され、翻弄された空間だった。そして、やっと人間のアクトを観られると安心してSiMの登場を待っていると、SEと共に現れたのは、なんとゾンビ(に扮したSiMのメンバー)!狼の次はゾンビが出てくるパンクイベントなんて聞いたことがないが、特殊メイクを施した顔面や動きにはもはや感動。さらに “THE KING”では火柱が上がるなど、その凝った演出にも驚かされた。MAH(Vo)が「出オチでしたか?普通にやります」と自嘲するも、そのパフォーマンスの高さはラストの“f.a.i.t.h”に至るまで健在だった。

そして終盤戦。PIZZA OF DEATH代表のKen Yokoyamaがステージに登場すると、フロアが抱く期待感が大歓声になって沸き起こる。「この曲を1曲目にやるのは初めてなんだ」と歌われたのは、“Believer”。フロアに投げ込まれたマイクを通じて会場と一体となって奏で上げるその空間は、パンクロックの持つ自由さを象徴するに他ならない。「20年前からこのシーンにいる奴が偉いんじゃなくて、今日からこのシーンの一員になることだって全然いいんだからな」という、世代間でどうしても越えられない壁をたった一言で打ち破ってしまう横山健(Vo・G) の偉大さには頭が上がらない。ラストの“Ricky Punks Ⅲ”に至るまで、貫禄という二文字を観客の心に植え付けた圧巻のステージだった。

そして、いよいよ大トリ・10-FEETの登場だ。サウンドチェックでHi-STANDARDの“Stay Gold”を演奏するという10-FEETらしい粋な計らいに、ただでさえ高まっていた会場の期待はぐんと跳ね上がる。そんな絶大な信頼を一身に背負ったTAKUMA(Vo・G)の「今日はぶっ飛ばせ!」との一喝から始まった“hummer ska”! モッシュ、ダイブ、スカダンス、シンガロング…身体を丸ごと10-FEETの音楽に預けてしまえるという安心感と、去年に引き続きテープ砲を用いた斜め上をいく演出での抱腹絶倒のMC、そして「言葉は中途半端なほうが伝わるし、完璧すぎても伝わらない」というような考えさせられる名言を毎回必ず残していくのが彼らのライブだ。何度観ても、何度聴いても、同じ感動は与えない。そんなライブの醍醐味を強烈に感じられるのが、10-FEETのステージだ。キラーチューン“蜃気楼”“goes on”で本編を締め括り、アンコールで演奏された“super stomper”ではMAN WITH A MISSIONのTokyo Tanaka(Vo)とJean-Ken Johnny(Vo・G)をゲストに迎え、ラストの“CHERRY BLOSSOM”では再度テープ砲が発射という豪華すぎるほどの演出と演奏で、文句なしの最高のフィナーレを飾った。(峯岸 利恵)
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RO69(アールオーロック)

最終更新:6月14日(火)20時0分

RO69(アールオーロック)

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。