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「哲学の杜」光で演出、かほく 思索空間、夜景の名所に

北國新聞社 6/14(火) 2:46配信

 かほく市は今年度、東京スカイツリーを手掛けた国内屈指の照明デザイナー戸恒(とつね)浩人(ひろひと)氏に依頼し、県西田幾多郎記念哲学館周辺の「哲学の杜(もり)」のライトアップに乗り出す。世界的な建築家安藤忠雄氏が設計した「思索の空間」を光で彩ることで市を象徴するランドマークとし、国内外に夜景の名所として発信する。

 市は14日開会の市議会6月定例会に設計委託料623万円を含む補正予算案を提出する。ライトアップの総事業費は約1億円を見込み、市内企業から寄付を受けた5千万円を活用する。

 県内で戸恒氏が照明デザインを手掛けるのは初めてとなる。市の構想では丘陵地の哲学の杜一帯に発光ダイオード(LED)を配置し、哲学館前の「階段庭園」や樹間を抜ける「思索の道」などを彩る。

 戸恒氏はCGを用いた精密な光と影のデザインで知られる。東京スカイツリーの設計では、1日ごとに「粋」と「雅」に変わる色彩を設計し、高く評価された。哲学館周辺では、春は桜にちなんだピンク色、秋はかほく市で栽培される県産高級ブドウ「ルビーロマン」の紫色を際立たせるなど、季節ごとの演出が検討される。

 戸恒氏は13日、本紙の取材に「かほくのランドマークとして人々に愛される景観を目指したい」とコメントした。

 ライトアップと併せ、市は哲学館の開館時間も延長する。主に週末や祝日前日に通常午後5時半の閉館時間を同9時まで延ばす方向で、夜景が一望できる哲学館の展望ラウンジを開放する。館内のカフェで持ち出せる飲料を扱い、観光客や市民らがくつろぎながら夜景を楽しめるようにする。

 ライトアップ事業は7月から実施設計に入り、12月に着工を予定する。年度内に工事を完了する。

 哲学館を含む哲学の杜は2002年、県と旧宇ノ気町が高台の丘陵地に整備した。哲学に関心のある観光客をはじめ、「安藤建築」を目当てに全国各地から愛好者が訪れる。市は世界的に知られる戸恒氏の感性を合わせることで国内外からの誘客につなげる。

北國新聞社

最終更新:6/14(火) 2:46

北國新聞社