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リオ五輪代表OAの2枠が内定…残す1枠を巡り関係者を悩ます負傷者の存在

SOCCER KING 6月14日(火)17時40分配信

 6月14日、日本サッカー協会(JFA)はリオデジャネイロ・オリンピック日本代表のオーバーエイジ選手として、DF塩谷司(サンフレッチェ広島)と藤春廣輝(ガンバ大阪)が内定したことを発表した。この2人は最終登録18人枠に関しても「内定」となることも明らかになり、一足早くに枠が埋まった形となった。

 オーバーエイジの発表を急いだ理由として、記者発表に臨んだ日本サッカー協会の霜田正浩ナショナルチームダイレクター(ND)は「Jリーグのファーストステージが佳境になっている中で、どこのチームが勝つかとか(が話題になってほしい)」とした上で、「長く引っ張って本人が隠さないといけないというのではなく、Jリーグに集中してもらえるようにクラブとの合意を経て、発表することになりました」と明らかにした。

 選考理由については何と言っても「ケガ人」の存在が大きい。左利きの左サイドバック(SB)でレギュラー格だった山中亮輔(柏レイソル)は負傷離脱中で、三丸拡(サガン鳥栖)、小川諒也(FC東京)といった選手もテストされたが、最終的に「スピードや突破力というのは十分世界に通用する」(霜田ND)藤春へ白羽の矢が立つこととなった。一方、塩谷については「アジアカップにも行きましたし、センターバック(CB)、SBに加えてボランチもできるような攻撃的能力も兼ね備えていますし、ユーティリティーさを発揮してくれるんじゃないか」と期待を語った。現状、CBの主力だった奈良竜樹(川崎フロンターレ)、岩波拓也(ヴィッセル神戸)が負傷離脱しており、右SBの松原健(アルビレックス新潟)と室屋成(FC東京)も復帰を目指す途上にある。その層の薄さをケアすることを期待しての選出と言えるだろう。

 一方、全部で3枠あるオーバーエイジの「残る1枠」に関して霜田NDは、「使う方向で考えている」としながらも、「交渉事なので」と詳細は秘した。6月15日には予備登録35名が決定するのだが、その段階でもオーバーエイジ選手を4名以上登録する、つまり実質的に選考を先送りする可能性があることを明らかにしている。FW大迫勇也(ケルン)、興梠慎三(浦和レッズ)らの名前が挙がっていることからも分かるように、アタッカーの選手と見られているが、「決まり次第、発表したい」とするにとどめている。

 6月15日の予備登録に関しては当該クラブへの通達のみとなる見込みで、「15日にJリーグがあるので、そこでケガ人が出るかを見てクラブにレターを出したい」(霜田ND)としている。そこでもキーになるのは、やはり負傷者の状態だ。霜田NDは「本人に『大丈夫か?』と連絡をとると、絶対に『大丈夫です』と言うので、各クラブの練習を観に行ったり、トレーナー同士で連絡を取ってもらったり、スタッフが総出でコンディションをチェックしています」とした上で、ギリギリまで見極めたい考えを明らかにしている。

 また、18人の最終登録メンバーと4名のバックアップメンバーの発表が7月1日となることも明らかになった(FIFAへの最終登録期限は7月14日)。大会直前まで負傷者とバックアッパーの入れ替えは可能なため、ブラジルという遠隔地での開催であることを踏まえて、4名のバックアッパーもチームに帯同する見込み。ここでもやはりポイントは負傷者で、霜田NDは「最後は(ブラジルへ)連れて行って戦えるかどうかという厳しい判断をしなければいけないと思います。ただ、ギリギリまではクラブと一緒になって、その選手が本当にオリンピックに行けるかどうか、ギリギリまで探りたいと思っています」とコメント。「ギリギリ」という言葉を繰り返したところに、負傷者続発の状況下で進めねばならない選考の難しさが現れていたが、オーバーエイジの残る1枠を含め、最後まで指揮官は頭を痛めることになりそうだ。

文=川端暁彦

SOCCER KING

最終更新:6月14日(火)17時40分

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