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NTT、自動調整で深層学習時間5分の1に短縮

日刊工業新聞電子版 6月15日(水)10時32分配信

 NTTはディープラーニング(深層学習)の学習に必要な時間を、最大で従来の5分の1に短縮する技術を開発した。学習時間を短縮できるよう自動調整する機能をモジュール化し、プログラムに組み込むだけで実現できる。ディープラーニングを導入する際のコストや時間削減になり、利用促進につながる。まず6月末までにNTTグループ内の数カ所で短縮機能を導入して、効果の詳細な検証を始める。

 ディープラーニングでは正しい処理結果を導くため、事前にコンピューターが学習データを元に正誤判断を学ぶ。

 学習データは、画像認識が目的ならさまざまな画像データを、囲碁ゲームなら棋譜データなどデータ量が膨大で、学習時間は数時間から最長で数カ月も必要となる。今回開発した新機能を組み込むと、従来の5分の1―半分に短縮できる。

 ディープラーニングの学習方法は、人の脳の働きをコンピューター上で模式化した人工ニューラルネットワークの修正を繰り返すことで学び、正しい処理結果に近づける。開発した短縮手法は、ニューラルネットワークの中で、修正量が一定な部分は修正の信頼性が高いため積極的に修正する。

 反対に修正量にバラつきがある場合は、信頼性が低いとしてあまり修正しないという自動調整機能で、学習処理の高速化を実現した。

 ディープラーニングは学習に必要な時間やコストが高く、気軽に使えない課題がある。短縮技術が実用化されれば、画像処理や自然言語処理などさまざまな目的でのディープラーニングの活用促進につながる。

最終更新:6月15日(水)10時59分

日刊工業新聞電子版