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母が父を射殺…シャーリーズ・セロン、壮絶な過去と重なる『ダーク・プレイス』

dmenu映画 6月15日(水)18時0分配信

トップ女優のシャーリーズ・セロンが主演する『ダーク・プレイス』が、6月24日から公開されます。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)でも共演したニコラス・ホルトや、『キック・アス』シリーズ(2010-2013)のクロエ・グレース・モレッツなども出演。実生活で壮絶な過去を持つセロンが不思議な縁を感じ、プロデューサーとしても参加するほどの力作です。

自身の過去と重なる“深い闇=ダーク・プレイス”

本作は、『ゴーン・ガール』(2014)の原作者でもあるギリアン・フリンの小説『冥闇』が原作のミステリー作品。脚本と監督は『サラの鍵』(2010)で、ユダヤ人迫害の事件を追及する女性の心理を巧みに描いて高評価を得たジル=パケ・ブランネールが務めています。

舞台はアメリカの田舎町。母親とその娘が惨殺される事件が発生します。三女・リビー(シャーリーズ・セロン)と兄が生き残り、リビーの証言によって兄は犯人として逮捕されます。多くの謎を残したまま28年の歳月が流れ、孤独な生活を続けているリビー。そこへ謝礼付きで事件の真相を語ってほしいと、“殺人クラブ”から依頼されます。悲劇的な過去と向き合うことになったリビーは、次々と隠されていた真相に気づきはじめます。

実際に、正当防衛で実母が実父を銃殺するという悲痛な過去を持っているセロンは、本作の脚本を読んで自分自身の過去が重なって見えたそう。封印されていたトラウマが蘇えることを余儀なくされる展開は、セロンの実体験の様子なのかと想像せずにはいられません。現在は、「私の過去のトラウマが、何らかの形でいまの私を作りあげていると思っています」と、蓋をしたくなるような過去の出来事も自分の一部として捉えています。セロンの苦悩がリアリティを持ってストーリーが進み、何度も裏切られる予測不可能な結末は最後まで目が離せません。

美貌はさておき、真剣な役

過去にセロンは、『モンスター』(2003)で体重を10キロ以上増やし眉毛まで抜き、実在したレズビアンの連続殺人鬼を怪演しました。愛するガール・フレンドのために殺人鬼へと化けていく姿は、大事な娘のために夫を射殺してしまったセロンの実母の心情と少なからずシンクロする部分もあったはず。日常に“モンスター”が隣り合わせに潜んでいる恐怖とリアリティを表現して、セロンは数々の映画賞を受賞しました。

辛い過去の実体験をも糧にして多面的な人間性をスクリーンで表現し続けているセロン。家族内での殺人事件をトラウマに持つ娘役を演じきった最新作『ダーク・プレイス』は、セロンが乗り越えてきた軌跡なのかもしれません。

(文/岩木理恵@HEW)

最終更新:6月15日(水)18時0分

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