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ITで急増する「空き家」は生き返るか

ニュースイッチ 6月15日(水)8時20分配信

DTS、管理システム構築。「空き家バンク」と連携視野

 DTSは急増する空き家の調査・活用をITで支援する。第1弾として、東京都奥多摩町から「空き家管理システム」を受注し構築した。これを先行モデルとして、過疎化が進む市町村を対象にシステム提案を始める。全国の住宅総数に占める空き家率は2033年に現行比2倍の30・4%に上昇するとされる。空き家問題は少子高齢化に伴う世帯数減少で深刻化しており、ITを使い空き家の有効活用を後押しする。

 空き家管理システムは空き家の調査履歴などを一元化する仕組みと、賃貸や売却などの活用に結びつける仕組みに分かれる。

 空き家の調査は通常、市町村の担当者が住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)や納税証明書などと照合し、物件を特定して実地調査する。一般には書面での管理が中心となり、情報共有が十分でないとされる。

 こうした中、DTSは奥多摩町の依頼に基づき、空き家の所在地や間取り、相続者の有無などを掌握できるシステムを構築。町のサイト上で、築年数や外観写真などの詳細情報を閲覧できるようにした。

 また米グーグルなどの地図情報とも連動させ、空き家の位置を地図上でマッピングして、土地勘がなくても一目で分かる仕組みを搭載。このほか住基ネットとの連動や、調査履歴の保管ボックスも用意した。

 過疎化が進む同町では空き家が1500件程度あり、すでに444件をシステムに登録した。現在、同町は自社サイトでの情報公開にとどめており、今後の展開を検討している。具体的には、DTSが提供する建築用3次元(3D)プレゼンテーションソフト「ウオーキングホーム」との連携などを検討中。これにより空き家に興味のある人がサイトで物件を確認した際、空き家のリフォーム後の間取りなどをイメージできるようになる。

 今後、同町はシステムの活用と併せ、若者の定住化などに向けて移住希望者を募る。またリフォーム費の補助制度に関する取り組みも本格化する。

 市町村の中には空き家の売却や賃貸を希望する人と、移住希望者をマッチングする「空き家バンク」を運営する動きもある。DTSではこうした取り組みとも歩調を合わせていく考えだ。

最終更新:6月15日(水)8時20分

ニュースイッチ