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世界の情報機関モットーから見た国家情報院の院訓変更

ハンギョレ新聞 6月15日(水)20時8分配信

 米中央情報局(CIA)の非公式モットーの「そして、あなたがたは真理を知り、真理はあなたがたを自由にします」は、ヨハネ福音8章32節から引用した言葉だ。「指導者がなければ民は倒れ、助言者が多ければ安全である」というイスラエルの情報機関モサドのモットーは、旧約聖書格言11章14節だ。ギリシャ国家情報庁は、紀元前7世紀コリントスの僭主であったペリアンドロスの言葉「秘密のことを討論するな」をモットーとした。国の特性により新約聖書、旧約聖書、先祖が残した宗教・哲学的言辞を情報機関のモットーとした点が興味深い。

 ラテン語派もある。英国秘密情報部(MI6)は「常に秘密」という意味の「Semper Occultus」がモットーだ。今は解体されたイタリア軍事情報保安局のスローガンもラテン語から来た「Arcana intellego」(秘密を理解する)であった。チェコ秘密情報局のモットーの「Audi,Fide,Tace」(聞いて、見て、沈黙せよ)は最もよくできた情報機関のモットーに挙げられる。ラテン語ではないが、オランダ安保情報保安局の「予知力を通した平和と安全」も情報機関の任務をよく表現しているという評価を得ている。

 忠誠を強調する派もある。ロシア総情報局(GRU)は「あなたの光栄な行動の中に偉大な祖国」がモットーで、旧ソ連の国家保安委員会(KGB)は「党に忠誠、祖国に忠誠」だった。「精鋭幹部は党に忠誠をつくさなければならない」という中国の国家安全部も同じ流れだ。人権侵害で有名なバングラデシュの保安情報部は、スローガンからして「国のために注視し聞け、国家安保守護のために」で、極めて露骨だ。

 国家情報院が院訓を「無言の献身、ひたすら大韓民国守護と栄光のために」に再び変えたという。「守護」とか「栄光」というやぼったい単語が入ったことも気に入らないが、院訓を変えたからといって、国家情報院が政治介入や人権蹂躪の罠から抜け出してプロフェッショナルな情報機関として出直す期待もできそうにない。

キム・ジョング論説委員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6月15日(水)20時8分

ハンギョレ新聞

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。