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高齢の息子、長年連れ添った配偶者…韓国で家庭内「老老虐待」が増加

ハンギョレ新聞 6月15日(水)12時2分配信

昨年、高齢者虐待が8.1%増加し3818件に 息子に続き妻や夫が加害者第2位に

 
<事例1>
 認知症を患う高齢者のKさん(92)は、息子(62)と共同名義で家を所有してきた。ところが、2014年に家を担保に事業を起こして倒産した息子は、競売で家を処分されるとどこかにいなくなった。何も知らされていなかったKさんが強制退去させられる日まで、息子は現れなかった。結局Kさんは、ソウル市北部の老人保護専門機関に移された。強制退去まで、Kさんは認知症の症状に対する適切な治療はもちろんのこと、食事もまともにできない状況だった。

<事例2>
 Nさん(66)は昨年、夫(71)の常習的な暴力に耐え切れず、保護施設に駆け込んだ。Nさんの夫は酒を飲むと、ナイフを振り回し、乱暴な言葉で脅すことが多かった。繰り返される暴力に苦しんでいたNさんは何度も離婚を求めたが、聞き入れてもらえなかった。子供たちは皆結婚し、他の地域に住んでおり、Nさんはなかなか助けを求めることができなかったという。

 急速な高齢化に伴い「老老扶養」が増える一方、「老老虐待」も大幅に増加していることが分かった。昨年の高齢者虐待事件のうち、高齢者の配偶者もしくは高齢の子供による「老老虐待」は41.7%に達する。

 14日、保健福祉部が発表した「2015高齢者虐待の現状報告書」によると、昨年の高齢者虐待通報は1万1905件で、前年の1万569件に比べ、12.6%増加したことが分かった。このうち高齢者虐待として最終判定された事例は3818件で、前年より8.1%増加した。

 特に60歳以上の高齢者の間で行われた老老虐待は、2013年に1374件から、2014年に1562件、昨年は1762件(全体の41.7%)に増加した。 60歳以上の夫婦間の虐待事件は、2013年に530件から昨年635件に増えた。

 虐待を加えた人のうち、配偶者の割合が高くなったことも、高齢化の影響とみられる。昨年、高齢者を虐待した人は、被害者の息子(1523人)が最も多く、配偶者(652人)、娘(451人)、嫁(183人)がその後を続いた。保健福祉部高齢者政策課のイ・ジェヨン課長は「虐待者の中で最も大きな割合を占めている息子を除くと、2番目に多い種類が2006年には嫁だったが、2010年には娘、2014年からは配偶者に変わった」と指摘した上で、「高齢化により、高齢者が配偶者と暮らす期間が長くなったことが影響を及ぼしたものと見られる」と説明した。

 昨年、自ら日常生活を放棄するか、または面倒を見てもらうことを拒否する「自己放任」の虐待も前年に比べ34.3%(463件から 622件に)も急増した。このうち一人暮らしの高齢者が85.1%を占める。経済的困難を抱えているか、家族との関係が断絶され隔離された状況で、普通の生活を放棄する高齢者が増えていると福祉部は分析した。イ・ジェヨン課長は「現在は家庭内虐待が85.8%で圧倒的に多いが、特別養護老人ホームや病院などの施設で行われる高齢者虐待が増えている点も注目すべきだ」と指摘した。

ファン・ボヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6月15日(水)12時2分

ハンギョレ新聞

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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