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李明博政権負の遺産、海外資源開発事業で大規模な人員削減・資産売却

ハンギョレ新聞 6月15日(水)20時8分配信

公企業の負債比率急増を受けリストラに突入 電気・ガス販売を民間に開放、株式上場を推進 民営化の前段階・大企業優遇が問題になる可能性も

 朴槿恵(パククネ)政権は、任期が始まった2013年からほぼ毎年、大型公共機関の改革案を発表してきた。負債を減らし、重複・類似業務を統廃合し、成果年俸制や賃金ピーク制を導入するこれらの案は、数十年間累積された公共部門の乱脈ぶりを断ち切り、公共部門の効率性を高めるという目標を掲げていたが、より直接的な背景には「李明博(イミョンバク)コスト」の削減があった。

 実際、李明博政権は景気浮揚と4大河川工事、海外資源開発などで公共機関を活用し、その結果、これらの機関は事業の不良化と投資資産の損失、それに伴う財務健全性の悪化からいまだに抜け出せずにいる。政府が14日に発表した「エネルギー部門、公共機関の機能の調整案」は、李明博政権時代に海外資源開発で疲弊したエネルギー公企業の体質改善に目的がある。

 李明博政権当時、海外資源開発に競争的に飛び込んだ韓国石油公社、韓国鉱物資源公社、韓国電力、韓国ガス公社などは、人材、組織、事業などすべての分野にわたり手術対象となった。石油公社は、現在6つの本部に構成された組織が4つの本部に減る。部門単位では23%ほどが廃止される。人員も2020年までに、現在の10%レベルまで減縮する。 3月末現在の従業員の数が1585人であることを考えると、今後4年以内に約160人が荷物をまとめざるを得ないということだ。整理される予定の石油公社の海外子会社を含めると、リストラの規模は、1200人を超える。鉱物資源公社は資源開発事業から撤退する。鉱物備蓄や鉱物産業支援だけに集中するということだ。 11カ所の海外事務所を来年に3カ所に大幅削減するなど、組織の「スリム化」に加え、全従業員(607人、3月末基準)の5分の1の118人規模のリストラを実施することになった。韓電は有煙炭などの発展燃料の海外開発から撤退し、インドネシアなど4カ国で既に進めている事業はすべて韓電の子会社と韓国水力原子力(韓水原)に売却することになった。

 大幅な構造調整が避けられない理由は、これらの企業の財務状況がますます悪化しているからだ。石油公社は、李明博政権発足の1年前の2007年に64%だった負債比率が、昨年末には453%まで跳ね上がり、ガス公社は、同じ期間に228%から321%に、鉱物資源公社は103%から6905%にまで上昇した。民間企業であれば、すでに破産手続を踏まなければならない状況だ。税金を投入せずに、負債比率を下げるためには、高いレベルの構造調整は避けられない。

 韓電の子会社である発電5社と韓国電力KDN、韓水原、韓国ガス技術など8つの機関は、来年から順次株式市場に上場される。経営の透明性の確保と市場の監視・監督の強化を前面に掲げているが、これも民間資本を導入し、財務安定性を高めることを目的としている。さらに、1兆ウォン(約899億円)台の累積赤字を抱えている韓国石炭公社の退出案や韓電が独占していた電力小売市場の漸進的な民間への開放などは、エネルギー分野の古くからの難題に手を出す計画だ。

 このような方法は、李明博政権が招いた損失を公共機関が自ら解消しようとしているように見える。しかし、フタを開けてみると、結局は国民の負担にならざるを得ない。石油公社などが海外資産を売却する過程で損失が確定され、財務状況がさらに悪化すれば、税金投入は避けられない。特に海外資産の損失とそれに伴う財務負担は、売却価格に応じて大きく左右されるが、現在はその規模を推定することさえも難しい。このような理由から、政府は海外資源開発事業の機能調整で財務安定性が改善されると説明しているだけで、正確にどのよう改善されるかは提示できずにいる。政府が、これらのエネルギーの公共機関の厳しい経営状況を前面に出して、電気料金などの公共料金の引き上げに乗り出す可能性も高くなった。

 李明博政権のコストを削減しなければならないにもかかわらず、この案が原案通りに推進されるのかは不透明だ。様々な利害関係が絡んでいるからだ。石炭公社の段階的な事業削減は、必然的に、その地域の大規模な失業問題をもたらすことになり、全国的な問題に広がる可能性を孕む。地域社会の反発を意識したためか、政府は段階的減縮の日程さえも最終案に盛り込まなかった。エネルギー公企業の株式市場への上場や電力小売販売分野の民間への開放は「民営化の手順」や「特定の大企業に対する優遇」が問題になる可能性もある。上場の過程で、政府保有の株が減り、追加の株式売却で経営権まで民間資本の手に入るかもしれないからだ。もちろん、政府は、経営権を民間に渡す形の民営化は検討していないと表明した。エネルギー公企業の海外資産売却も「安値売却」めぐる議論を呼ぶ可能性が高い。朴槿恵大統領はこの日、公共機関長ワークショップで、「公共改革は最後までやり遂げる」と明らかにしたが、残り1年の任期で、計画案は2025年までの実施を見込んでいる。

キム・ギョンラク記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6月15日(水)20時8分

ハンギョレ新聞

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。