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JAXA注目の空気清浄機 宇宙ステーション消臭にも

qBiz 西日本新聞経済電子版 6月16日(木)10時52分配信

エネ相会合記念品に、JAXAも関心

 金属加工会社「フジコー」(北九州市戸畑区)がオリジナルの光触媒技術を活用した空気清浄機に、注目が集まっている。5月初め、北九州市で開かれた先進7カ国(G7)エネルギー相会合で、各国の閣僚らに記念品として渡された。宇宙航空研究開発機構(JAXA)も宇宙ステーションの消臭などに生かせないか関心を寄せている。

面接官が苦悩している

 「(市内に)名だたるグローバル企業がある中で選んでいただいた。うれしいですよ」。自社の空気清浄機がエネ相会合のお土産として配られたことを、山本厚生会長(75)は素直に喜ぶ。

 光に反応すると強力な酸化力を生みだし、カビや菌を分解する「光触媒」。同社の空気清浄機にはこの光触媒を吹き付けたフィルターが内蔵され、一緒に組み込んだ紫外線ランプで光を発生させる。大きさは数種類あり、各国の要人にプレゼントされたタイプは幅18・5センチ、奥行き12・4センチ、高さ26・4センチ。約8畳の部屋に適応する。

 もともと同社は、八幡製鉄所(現新日鉄住金)内の鋳型修理から出発。近年は製鉄所で使われる圧延ロールなどを製造している。光触媒技術の研究は約15年前に始めた。当時はのりのような溶剤に混ぜて使われていたため、十分な効果を発揮していなかったという。

 そこで目を付けたのが「金属加工の技術」(山本会長)。コーティング材を高温にして高速で吹き付け、金属の表面処理をする「溶射」の技術だ。ただ光触媒は高温に弱いため、溶射装置に速度は変えずに温度を下げる工夫を施すことで、光触媒を低温でも吹き付けられる技術を約5年前に確立。高密度で強固な光触媒の膜を作れるようになった。

 JAXAが関心を寄せたのは、同社が「宇宙で使えないか」と持ちかけた2年ほど前。容易に宇宙ステーションに持ち込めそうなうえ、取り換え不要なことなどに注目し現在、宇宙ステーションの消臭、殺菌に関する共同研究を続けている。

 「(製品の使い道が)宇宙にも広がれば、当社の技術に対する信頼性も高まる」。山本会長は意気込む。環境都市・北九州発の技術が活躍の場を宇宙に広げようとしている。

■フジコー…1952年4月創業。資本金1億円。工場は全国3カ所で、従業員数は750人(2015年4月1日現在)。光触媒製品の製造・販売のほか、複合金属製品の製造・販売・補修なども手掛ける。

西日本新聞社

最終更新:6月29日(水)11時39分

qBiz 西日本新聞経済電子版

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