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キミは困っている外国人を「おもてなし」の精神で助けられるか?

リクナビ進学 6/16(木) 19:00配信

東京都が無料でおもてなしのノウハウを学べる講座を開講中!

最近、街を歩いていてよく見かけるのが外国人観光客の姿。

2015年の日本に訪れた外国人観光客数は、前年のほぼ2倍となる約1970万人(※)で、3年連続で過去最高を更新しているというからすごい勢いだ。

2020年に迫った東京オリンピックへの期待も相まって、今日本は「行ってみたい国」として世界から注目を集めている。

でも、もしキミが道に迷っていたり、困っている様子の外国人観光客を見かけたらどうする?

「言葉が通じないから無理」と、つい見て見ぬふりをしてしまうのでは?

そこで紹介したいのが、東京都が2015年からスタートした「外国人おもてなし語学ボランティア育成講座」

「外国人おもてなし語学ボランティア」とは、街中で困っている外国人を見かけた際に、簡単な外国語で積極的に声をかけ、道案内などの手助けをするボランティア。決まった日時や場所で活動するボランティアではなく、日常生活の中で自主的に活動するものだという。

対象は「東京都内在住・在勤・在学」のいずれかに該当する人で、15歳以上であること。

定期的に開催しているこの講座は無料ということもあり、倍率は平均15倍と大人気。カリキュラムは英語初心者向けと英語で簡単な日常会話ができる人向けの2種類があり、どちらかを修了すれば「外国人おもてなしボランティア」として活動できる。

「2019年までに3万5000人の方に受講してもらうことを目標にしており、受講のチャンスは今後ますます広がっていく予定です。

主に英語でのやりとりを学びますが、英語ができなくても、困っている人を助けてあげたいという気持ちを持つことが大事です。

今、高校生ならオリンピックのときは大学生。この講座を修了し、ボランティアとして活動した経験をもとに、オリンピックでもボランティアをやるなどの目標を立ててはいかがでしょうか?

経験をしないと何も生まれないし、何もできません。自信がなくても、まずはやってみようというチャレンジ精神で受講してほしいですね」

こう語るのは東京都の職員でこのプログラムを推進する山崎利行さん。

マナーを説明する時は、理由もセットに!

今回、2016年3月28日に実施された講座を見学した。これは英検2級以上かTOEIC500点以上の英語力がある人を対象とした3時間半、1回のコースだ。

画像:実際の講座の様子

グループワークや話し合いなど、参加者主体で講座は進んでいく。

例えば「日本文化やマナーを説明するとき、気を付けること」というテーマによる話し合いでは、「マナー違反をしている人を見て注意する場合、なぜ靴を脱ぐのか、なぜ温泉ではまず体を洗うのかなど、マナーを守らなければならない理由を伝えてあげると納得しやすい」などの意見が出た。

講師からは「お寺と神社の違い、歌舞伎と能の違いなど、よくある質問に対する答えは日頃から考え準備しておきましょう」「きつい口調は相手を不快にします。やさしくていねいに伝えましょう」などのアドバイスがあった。

通じないことを恐れずに!ジェスチャーや絵で乗り切るのもアリ

また講座では相手の言うことがわからないことや、自分の言葉が通じないことを恐れないことが大切だと強調されていた。知らないことは「I don't know how to say it.」などと伝えれば相手もわかってくれる。

聞き取れなかったときは「Excuse me. Could you speak more slowly?」などと伝えればよい。また語学力が十分でなくても、ジェスチャーや絵や図、文字で伝えられることもある。このため、当日はジェスチャーで配られたカードに書かれた意味を他のメンバーに伝えるグループワークも行われた。

この春、大学生になる参加者の一人に話を聞いた。彼女は幼いころから習っている英語を生かして何かできることはないかと考え、母からの進めでこの講座に参加したという。

「適切な英語が思い浮かばなくても、ジェスチャーや絵で伝えられればいい、と聞いて気が楽になりました。

今まで外国の方の道案内をしたり、頼まれて写真を撮ってあげたことはありますが、対応が中途半端になってしまい後悔することばかり。私の住んでいる町は外国人観光客がとても多く、よく困っている人をみかけます。

今まで声をかける勇気がなかったのですが、明日からは見逃さずに声をかけて役に立てればと思います」

一番大事なのは「おもてなし」の精神を世界に発信すること

この講座では最後にレッスンや話し合いを振り返り、「自分が今後どんなおもてなしを心がけたいか」を話し合い、グループで「おもてなし」のスローガンをつくる。

画像:実際の講座の様子

「相手を思いやる」
「笑顔で対応する」
「逃げない勇気をもつ」
「たどたどしい英語でも大丈夫」

などが多く出てくるスローガンだ。

これは東京に限らず、どこに住んでいても通じるおもてなしの精神ではないだろうか?

「困っている外国人観光客を助けられれば、『日本はいい国だ』という思い出を持って帰国してくれます。

もしその人が自国で困っている日本人を見かけたら、声をかけて助けようとしてくれるでしょう。

一人ひとりの活動はささやかでも、根底にある『おもてなし』の精神が相手に通じれば、日本の魅力はどんどん高まっていくと思います。この講座で一番お伝えしたいのはそこなのかもしれません」

と山崎さん。

東京以外に住んでいて、この講座を受けることができない人も、日頃から日常会話や日本特有のマナーや伝統について、外国語での伝え方を練習し、いざというとき困っている外国人に、ぜひ声をかけてみてほしい。

画像:講座を修了するともらえる認定書とバッジ

キミの「おもてなし」が世界に発信されるなんて、ワクワクする体験だと思わない?

※観光局の発表より

リクナビ進学

最終更新:6/16(木) 19:00

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