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【イチロー“4257”のあゆみ②】全米に衝撃を与えたシアトルでの「2533」

ベースボールキング 6/16(木) 9:00配信

イチロー“4257”のあゆみ ~マリナーズ編~

 イチローがまた新たな金字塔を打ち立てた。

 現地時間6月15日、敵地でのパドレス戦の9回にライトへの二塁打を放ち、キャリア通算4257本目の安打を記録。日米通算ではあるが、ピート・ローズが持つメジャー最多安打記録:4256本を上回った。

 日本で1278本、メジャーで2979本…。世紀の大偉業を達成した男が歩んできた25年間を、在籍したチームごとに区切って振り返っていきたい。

 第2回はマリナーズ編。未知数だった野手初の日本人メジャーリーガーはいかにして自分の地位を築き上げていったのか…。イチローがシアトルで過ごした12年間をまとめた。

最初は「ナメられていた」!?

 日本で十分過ぎる実績を残し、海を渡ったイチロー。ポスティングシステムで交渉権を獲得したのが、シアトル・マリナーズだった。

 3年契約を結び、晴れて日本人野手初のメジャー挑戦が現実に。ところが、現地の見方はそれはそれは厳しいものであった。

 「日本人の野手がメジャーで通用するはずがない」

 これが多くの評論家たちの見方。もちろん“前例のない挑戦”というところで評価が低くなるのは当然といえば当然なのだが、当時の指揮官であるピネラ氏ですら「良くて3割、25~30盗塁くらいやってくれるのでは」程度であったというから驚きだ。

 加えて、イチローが「51」を背負うことになったことも視線を厳しい物にした要因のひとつであった。

 イチローといえば「51」。我々としたら何ら違和感のないことであるが、それまでマリナーズの「51」といえば最強左腕ランディ・ジョンソンがのものとして浸透しており、それをいきなりやってきた日本人に背負わせるとなってしまったからさあ大変。多くのファンが懐疑的な目で開幕を迎える。


 いきなり前途多難なスタートとなってしまうが、イチローはそんな見方を実力で覆していった。

 開幕戦でいきなり2安打を放つデビューを決めると、4月からいきなり月間39安打を記録。打率.336、2本塁打で5盗塁と躍動し、月間最優秀新人に輝くと、5月の同賞も受賞。このころからイチローに対する“謝罪文”を掲載する記者や媒体が現れ始める。

 その後も活躍を続けると、ルーキーながらオールスターゲームにファン投票で選出。夏場には疲れも見え失速したものの、8月には完全復調。9月にはアレックス・ロドリゲスが記録した球団最多215安打を軽々更新し、最終的にはその記録を242まで伸ばした。

 当初は完全に“ナメられていた”はずの男は、終わってみれば打率.350、8本塁打、69打点、242安打に56盗塁の大暴れ。リーグMVP、ア・リーグ新人王、首位打者、最多安打、盗塁王、シルバースラッガー賞、ゴールドグラブ賞とタイトルを総ナメにし、記録ずくめの1年目を終えた。

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最終更新:6/16(木) 10:09

ベースボールキング