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来年のグラミー賞からストリーミング限定作品も候補対象に

bmr.jp 6月17日(金)20時20分配信

来年のグラミー賞からストリーミング限定作品も候補対象に

来年のグラミー賞からストリーミング限定作品も候補対象に

昨年はApple Musicがスタートするなど定額制音楽ストリーミング・サービスがさらに拡大し、ストリーミング限定リリースなどの作品も登場する中、ついにグラミー賞が規定を変更し、ストリーミング配信のみの作品も候補対象となることが発表された。

これまでグラミー賞では、ノミネートの対象になる資格があるのは、「アメリカにおいて一般的な流通形態で商業的にリリースされたもの」で、「有料で売り出され、購入できる作品であること」と規定されており、「購入できない」ストリーミング配信のみの作品や、無料配信の作品は、候補になり得ない状態だった。

だが、シカゴの若手ラッパー、チャンス・ザ・ラッパーが先月発表した『Coloring Book』がApple Musicなどのストリーミング配信のみというリリースながら全米チャートにランクイン。またその音楽性も様々なメディアでほぼ満点を獲得するなど絶賛されているといった現状があり、一部音楽ファンが、グラミー賞の規定改訂を求めて世界最大のオンライン署名プラットフォームであるchange.orgで署名運動を展開するという事態にも。

こうした動きを受けて、グラミー賞を運営するレコーディング・アカデミーは、「グラミー賞における授賞選考プロセスは流動的であり、音楽同様に進化し続けています」、「毎春、音楽クリエイターたちがレコーディング・アカデミーのスタッフと共に準備をし、そこで提案された内容は評議会で吟味され、その後に結果がアナウンスされることになります。第59回グラミー賞の規定については今年6月に発表予定です」などと説明し、検討する姿勢を見せた。

そして米時間で6月16日、レコーディング・アカデミーは来年2月12日に開催予定の第59回グラミー賞における方針を発表。「評議会は、ここずっと数年ずっと検討しておりましたが、今こそその時だと感じました」と前置き、「ストリーミングのみの作品も、グラミー賞のノミネート資格に値する」として、チャンス・ザ・ラッパーの『Coloring Book』などのようなストリーミング限定リリースの作品も候補対象になりうると規定変更を明かした。

だが、定額制音楽ストリーミング・サービスのユーザーが拡大しているのを受けて、米Billboardチャートは2014年12月からアルバム総合チャートで、ストリーミング・サービスでの再生回数も反映するようチャート・ポリシーを改訂。ストリーミング・サービスで1500回再生されるとアルバム1枚ぶんのセールスに相当すると換算されるようになった。

これは「条件を満たしたストリーミング・サービス」で配信されていることが条件となっており、具体的には、「来年の第59回グラミー賞の対象期間(昨年10月1日から今年9月30日までにリリースされた作品)の〆切である今年9月30日までに、アメリカにおいて最低でも1年以上サービスが続いている」、「有料定額制で、オンデマンド配信などを行っている」プラットフォームであることが必要。Spotify、Google Play、Apple Music、TIDALなどは条件を満たしているが、オンデマンド配信を行っていないPandoraは当てはまらない。また、Soundcloudの有料オプションとなる定額サービス「SoundCloud Go」は今年3月から始まっており「最低1年」の条件を満たしていないため今回対象とならない。他に、DatpiffやLiveMixtapesといったミックステープ・サイトなども無料などの理由で対象外となる。

Apple MusicやTIDALが昨年スタートした影響もあって、ストリーミング・サービスの影響力は過去最大規模となっており、ニールセン・サウンドスキャンのレポートによれば、2014年は合計で1645億回再生だったのが、2015年は倍近い3172億回再生に。こうした状況もあって、シカゴの23歳ラッパー、チャンス・ザ・ラッパーの最新作『Coloring Book』は、有料発売は無し、Apple Musicなどでのストリーミング配信限定というリリースながら、一週間でおよそ5730万回の再生回数を記録し、およそ3万8000枚相当と見なされ(※1500回再生されるとアルバム1枚ぶんのセールスに相当すると換算される)、全米チャートで初登場8位にランクイン。ストリーミング・サービスのみ提供という形でリリースされた作品が、全米チャートにランクインするのは史上初めてのことで、ストリーミング時代を象徴する出来事となった。

また、ドレイクの最新作『Views』はリリースから2週間の間はストリーミング・サービスでの配信はApple Music独占先行だったものの、1週目でおよそ2億4510万回再生という新記録を打ち立てたほか、2週目以降は毎週1億回以上の再生回数を誇るなどストリーミング・サービスでの圧倒的な強さが牽引する形で、6週連続で全米チャート1位を独占している。

なお今回発表されたグラミー賞の規定改訂では、他にも最優秀新人賞の候補条件の緩和などが発表。これまではアルバムを発表しているアーティストに限られていたが、来年の第59回グラミー賞からは「シングル5枚/5曲以上」のリリースでも資格があるとされた。ただし、「シングル30枚/30曲、またはアルバム3枚を超えない」ことが条件となる。

最終更新:6月17日(金)20時20分

bmr.jp

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。