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<映画「64」>瀬々敬久監督に聞く 原作と異なる結末「行動する三上でラストに向かいたかった」

まんたんウェブ 6月17日(金)20時28分配信

 横山秀夫さんの小説を基に実写化した映画映画「64-ロクヨン-」(瀬々敬久監督)の後編が11日に公開された。映画は時効間近となった昭和64(1989)年に起きた通称“ロクヨン”と呼ばれる事件を模倣した事件が平成14(2002)年に発生し、佐藤浩市さんが演じる県警警務部の広報官・三上らが事件解決に奔走する姿を描いている。今作のメガホンをとった瀬々監督に話を聞いた。

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 ◇原作と異なるラストにしたことで「怖い部分もある」

 5月に前編が公開されたが、「大人向けの作品で派手なところがない映画なので、こういう作品に人が入ったということを映画関係者たちも喜んでくれている」と瀬々監督は切り出し、「非常にうれしいと思う半面、後編は小説とは違うラストになっていたりしますから、これでやるんだと思って作りましたが、広く受け入れられるかどうかに関して、怖い部分もあります」と率直な心境を打ち明ける。

 脚本完成までに原作者の横山さんとは何度も話し合いが行われた。瀬々監督は「後編の最後が原作とは違った終わり方になっているので、そこに関してはお話ししました」といい、「やっぱり横山さんは当然ご自分の作品に対する思いがあるのと同時に、広報官である三上が広報官として全うすることでこの事件を終わらせたいという思いがすごくあった」と話す。

 それに対して、「原作は三上の一人称で書かれていて、終わり方も、ある種、三上の中で事件解決が行われる。それは横山さん自身も『今回は映画化できないだろう』というつもりで書かれたらしい(笑い)」と前置きし、「そういう意味では(原作は)映画化するにはすごく困難な終わり方をしているし、映画は主人公の行動で展開していくものだから、“行動する三上”ということでラストに向かいたかったのが大きい」とエンディングを変更した理由を説明する。

 瀬々監督は自身の監督作「アントキノイノチ」(11年)などでも原作とは異なるラストにしているが、「かなりしかられました。それがいいと思って作ったのですが、妹が見て、『あの終わりはない』と言われました(笑い)」と明かし、「だから今回も怖いのですが、今回は大丈夫だと思います」と自信をのぞかせる。

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最終更新:6月17日(金)20時30分

まんたんウェブ