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『FFXII ザ ゾディアック エイジ』映像・音の表現力向上はもちろん、遊びやすさを重視! さらにまだ明かせない秘密も……!?【E3 2016】

ファミ通.com 6月17日(金)18時26分配信

文・取材・撮影:編集部 杉原貴宏

●オリジナル版のメンバーが開発チームに集結
 アメリカ・ロサンゼルスで開催中の世界最大規模のゲーム見本市・E3 2016。同イベントのスクウェア・エニックスブースでは、先日発表されたプレイステーション4用ソフト『ファイナルファンタジーXII ザ ゾディアック エイジ』も映像出展されていた。ここでは、そんな同作のプロデューサー:加藤弘彰氏とディレクター:片野尚志氏に現地で話を訊いた。

――加藤プロデューサーと片野ディレクターはオリジナル版の開発にも携わっていたということですが、当時はどういった役割をされていたのですか?

加藤 私はプロジェクトマネージャーとして、スケジュールや予算の管理や契約など、プロジェクト全体を見ていたという感じです。

片野 私はリードプログラマーをやっていました。

――『ファイナルファンタジーXII ザ ゾディアック エイジ』は、いつごろから開発は動いていたんでしょうか?

加藤 ずいぶん前から『ファイナルファンタジーXII』をHDリマスターしよう、という話は出てはいました。やるのであれば、当時オリジナル版に携わった者をコアメンバーにしようと考えていたんですが、オリジナルメンバーは、いろいろな開発チームに分散していたので、なかなか集まるタイミングが合わなかったんです。ようやくメンバーが集まってやれる体制が整ったので、プロジェクトがスタートし、今回の発表となったわけです。

――なるほど。オリジナル版のメンバーの方々は関わっているんですね。

加藤 あとは、『ファイナルファンタジーX/X-2 HD リマスター』の成功も後押ししてくれました。

――たしかに、売れる見込みがないと会社からもなかなかオーケーが出ないですよね。オリジナル版の発売から10年が経ちますが、いま振り返ってみて『ファイナルファンタジーXII』の開発の思い出などあれば。

加藤 キャラクターや背景、サブ要素も含め、すごく詰め込んで作ったな、という記憶があります。シームレスなリアルタイムエンカウントバトルやガンビットシステムなど、かなりハードルの高いチャレンジをしつつ、いろいろな要素を盛り込んだゲームだったので、全体像を把握しながら開発を進めていく、という点は非常にたいへんだった思い出があります。ただ、本作を開発するにあたり、改めてオリジナル版をプレイし直したんですが、「よく作ってたな」とへんに感心してしまいました(笑)。

片野 私はプログラマーなので、ソースを紐解いて見たんですが、正直なところ10年前の自分はどうかしていたなと思うくらい面倒くさいことをやっていましたね(苦笑)。加藤同様、私も「よく作れたな」と思いました。

――相当、たいへんなことにチャレンジした作品だったんですね(笑)。

片野 ただ、いろいろなことをやっていたおかげで、いまプレイしても楽しめるキチンとしたシステムになっていて、逆に驚いています。10年前の自分、よくがんばったなと(笑)。

――いまプレイしても古さを感じないですよね。そうしたことはファンも感じていたのか、HD化を希望する声は絶えずあって、発表と同時に大きな反響もあったと思いますが。

加藤 非常にうれしいですね。期待に応えなければと気持ちも引き締まりました。出している情報はまだ開発途中のものなので、これからさらによくなりますよ。期待を上回るものをリリースできたらと思っています。

片野 オリジナル版を出した当時は、『FF』でシームレスなバトルということに違和感を感じ、プレイされていない『FF』ファンの方もいらしたと思います。触ればおもしろいと感じていただけるのに……と残念に思っていたので、そういった方々に、この機会に触れていただけるとうれしいですね。

――たしかに、発売当初は拒絶反応を示すファンもいたような印象がありますが、時が経つにつれ、受け入れられていったようにも思います。それはけっきょくのところ、ゲームとしてのおもしろさがしっかり考えられていた作品だったからこそですよね。今回、そうしたゲームシステムのところでは何か変更はあるのですか? ガンビットのAIの強化やパターンを増やしたりとか。

片野 ゲームシステムやAIのロジックに関しては『FFXII インターナショナル ゾディアック ジョブ システム』がベースですが、HD版では、ゲーム映像と音の品質向上はもちろん、当時のゲームシステムをより遊びやすくすることを重視しています。10年前といまでは遊ばれかたも変わってきていますので、たとえば、いちいちセーブポイントでセーブするのではなく、昨今主流のオートセーブを導入したり。あとは、マップ切り替えの時間の短縮、ロケーションマップを画面を切り替えることなくプレイ画面に重ねて表示させるなど、遊びやすさの部分でさまざまな手を入れています。

――高速モードでは4倍に加え、本作では2倍も導入されましたが、これも遊びやすさという視点から?

片野 はい。4倍だと場所によっては速すぎて壁にガンガンぶつかってしまうという意見も当時あったので。

――ストーリーを補足したり追加したりする予定は?

加藤 それはいまのところ予定はありません。『ファイナルファンタジーXII インターナショナル ゾディアック ジョブ システム』にあったトライアルモードや、モブハントなどメインストーリーのほかの遊びの部分が膨大にあるゲームですし、それを遊ぶことで物語のバックボーンが見えてきたり、世界の全容が見え、新しい発見があると思いますので、メイン以外の遊びにも挑戦してほしい、という観点から遊びやすさを重視しています。

――音楽も全曲新録版も収録するなど力が入っていますね。

加藤 崎元さんとは、いまの音響制作で音を録り直すだけでもリッチな音になるから新録バージョンも作ろうと話をしていたのですが、当時の崎元さんのこだわりとして、できる限り生音を使いたいという考えをお持ちでした。ただ、当時はOPとEDは生音だけれど、あとはシンセサイザーを使ったものだったので、そこの心残りはあったようで。今回の話をさせてもらったときに、せっかくなので生楽器を使った収録というアプローチをしてみましょうと提案したところ、待ってましたという感じの反応をいただいて、全曲新録することになりました。

――今回発表された改良点以外にも、何か要素はあったりするのですか?

片野 まだ発表したばかりなので、現時点では言えないのですが、あります。

加藤 今回の情報で全部、というわけではなく、まだ出してない情報もあります。そこは今後の続報を楽しみにしていただければ。

――期待しています。では最後にひと言いただければ。

加藤 プレイステーション2当時でも最高峰のRPGを作ったという自負があるんですが、それを今回、プレイステーション4で遊ぶゲームとして、見た目や音はさることながら、遊びやすさというところで、いまプレイしても遜色ない内容を目指して開発しています。かつ、バトルデザインを担当しているのが、歴代『FF』の多くでバトルデザインを担当した伊藤裕之で、彼の『FF』で培ったメソッドが惜しみなく注ぎ込まれた作品になっているので、遊んでいただければキャラクターの育成やバトルは、当時遊ばれた方でも新鮮な感覚でプレイできると思いますので、今後の情報にご期待いただければと思います。

片野 10年前の作品ですが、古めかしい感じはぜんぜんしない作品ですので、ぜひ楽しんでいただければればと思います。

最終更新:6月28日(火)19時2分

ファミ通.com

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。