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『ペルソナ5』ディレクター・橋野桂氏にインタビュー! キャラクター3名の話題と新規スクリーンショットもお届け!

ファミ通.com 6月17日(金)20時1分配信

文・取材:編集部 川島KG

●『ペルソナ5』が到達せんとする境地とは
 2016年9月15日発売予定のプレイステーション4&プレイステーション3用ソフト『ペルソナ5』。週刊ファミ通2016年5月12日発売号では、クリエイティブプロデューサー&ディレクターの橋野桂氏にインタビューを行い、本作が帯びる“意味”に迫った。当記事では、インタビューの内容を再編集してお届けする。新たなスクリーンショット&情報もあるので、最後までお見逃しなく!

 
──まずは、『ペルソナ5』に込めている思いについて、改めてお聞かせください。

橋野 映画や小説などにおけるピカレスク・ロマン(罪を犯す側に焦点を当てた物語)は、自分ではない誰かのアウトローな生きざまを眺め、あるいは活字から想像して楽しむものですよね。それに対して『ペルソナ5』が目指したのは、自分自身がアウトローになって、大胆不敵に世間を騒がせるスリルとカタルシスをお届けすること。なおかつ、プレイヤーがよく知っている現代の日本を舞台に、ふだんの生活でも感じうる葛藤、ぶつかりうる問題と価値観を物語に盛り込み、自分自身が主人公となって感情移入できるジュブナイルに仕上げることです。ピカレスク・ヒーローの波乱に満ちた活躍を体験して、「あぁ楽しかった!」、「アウトローは自由でいいよな」などと思うだけではなく、本作をプレイしたことによって、実生活の景色が以前とは違って見えてきたり、自分や他人のために何かをしようと思い立つようなことがあったとすれば、この作品が世に出た意味も深まるのではないかと。そこに到達するための最大限の工夫を、本作に詰め込んでいます。

──主人公たちの活躍が、一般の人々にはほとんど知られることのない『ペルソナ3』や『ペルソナ4』に対して、『ペルソナ5』の怪盗たちがまさしく一世を風靡するのであれば、本作ならではの展開になりそうですね。

橋野 はい、よくぞ訊いてくださいました。本作は、高校生としての日常と、ペルソナ使いとしての非日常がこれまで以上に密接で、非常に濃密な二重生活が楽しめます。怪盗団が世間の話題をさらう中で、主人公は高校生らしい日々を過ごしたり、オムニバス形式で起こる数々の事件にも挑み、積み重なる事実と出来事はやがてひとつの大きな物語へと収束していく。このような多重構造のRPGは、なかなか類を見ないのではと思います。

──本作の主人公たちが召喚するペルソナも、『ペルソナ3』や『ペルソナ4』のそれと比べると、ストレートにピカレスク・ヒーロー的な存在をモチーフにしていて独特です。

橋野 各キャラクターの専用初期ペルソナに関しては、その姿形やモチーフの逸話からもキャラクターのことがいろいろと想像できるデザインになっていますね。主人公たちがもともとそういったピカレスク・ヒーローを愛好している背景があるわけではなく、しかし彼らの内面を映し出すかのようなアウトロー然としたペルソナが発現するのは、パレスという心の異世界の特殊なところです。また、主人公たちが精神的な成長や絆の深まりを見せていく中で、彼らのペルソナもまた進化し、まったく別の姿へと生まれ変わっていくようなこともあるでしょう。このあたりはぜひ、ゲームをプレイされる中で皆さん自身が目にしてほしいです。

●新島真、佐倉双葉、奥村春について
 
──PV第4弾(公式サイトで公開中)で初めて紹介された、3名のキャラクターについても教えてください。主人公と同じく私立秀尽学園高校に通う、生徒会長の新島真はどのように物語に絡んでくるのでしょうか?

橋野 本作は“怪盗もの”にして学園ジュブナイルでもあり、最初の事件は主人公たちの高校が舞台になります。それがひとつのキッカケで、真は生徒会長として主人公たちに目をつけるようになり、やがて、そんな彼女にもじつは本当の居場所がないという一面が見えてきます。真が召喚するペルソナは、中世において女性で初めて教皇になったという逸話がある“ヨハンナ”がモチーフです。男性社会の中で女性がその地位に昇り詰めるには、おそらく相応の才色を要したはずで、清楚でありながらも心の内面はきっと激しく燃えたぎっている。そんなイメージが、ふだんは堅物の生徒会長でありつつ、怪盗団に加わると荒々しい力を存分に振るう真の姿として表れています。

──なるほど。天才的なプログラミング能力と計算能力を持ちながらも、学校に通わず引きこもっているという佐倉双葉については?

橋野 詳しくは明かせませんが、双葉と主人公たちの出会いかたはちょっと変わっていて、彼女自身が抱えている事情も特殊です。本作で描かれる“大きな物語”において、ひとつの鍵となるキャラクターですね。怪盗団に加わると、類まれなハッキング能力を駆使して主人公たちの情報支援役になってくれます。彼女のペルソナは、数多の知識や技術が刻まれた魔道書とされる“ネクロノミコン”がモチーフ。いわゆる未確認飛行物体のような姿形は、双葉が未知の力を秘めていることの象徴です。

──PV第4弾ではモルガナとともに颯爽と現れた、奥村春はどのような女の子でしょう。

橋野 春は社長令嬢なので、プレイヤーの皆さん自身と彼女は住んでいる世界が違うように感じることもあるかもしれませんが、関わりが深まるにつれて、親しみを覚えてもらえる女の子かと思います。怪盗団がターゲットにする腐った大人たちは、主人公たちの誰かしらと関わりのある事件で登場するわけですが、春が身を置く世界の大人は、その欲望や陰謀のスケールがいっそう大きいものになります。言いかたを変えれば、物語が大きく動くときに出会うキーパーソンのひとりが春なんですね。彼女のペルソナは、『三銃士』に登場する女傑として知られる“ミラディ”がモチーフ。ふつうの人なら信じて疑わないものに対しても、彼女は剣を片手に立ち向かう。そんなイメージと春が符合し、怪盗服もまさにそのような装いです。

●想像と期待を超えたおもしろさを。
 
──PV第4弾では、イゴールの語りや、ベルベットルームの異様な光景も印象的でした。

橋野 本作におけるベルベットルームは、精神の牢獄とも言うべき様相を呈し、いつにも増して特殊な状態となっています。ここの主であるイゴールも、部屋のありさまに応じるかのように、これまでのシリーズで登場した彼とは異なる雰囲気を感じさせるかもしれません。これもまた『ペルソナ5』の世界ならではの特徴であり、物語の大きな謎に関わってくるところでもあります。

──イゴールに付き従う双子については?

橋野 カロリーヌとジュスティーヌは、自由を得るための更生を課せられた主人公に対し、まさに子どものようなあどけなさ、険のある態度と口調をもって接してくる、ベルベットルームの看守ですね。このふたりが双子であることにも、物語上の理由があります。

──そういったお話や新たなPVが出るにつれて、ますます早く遊びたくなりますね。

橋野 ありがとうございます。本作は、多重構造かつトリッキーな展開も待ち受けている物語でありつつ、どっぷりとゲームの世界に浸りたいというプレイヤーの方のご期待に十二分にお応えできる濃密な仕上がりになっています。『ペルソナ』シリーズの最新作として、そして“怪盗もの”として、皆さんが期待してくださっているであろう内容と、それをいい意味で裏切るような新鮮味、僕たちのチャレンジを盛り込むにはどうすればいいか、試行錯誤をくり返しながら磨き上げたのが本作です。フィクションの世界でよく知られている怪盗という存在や、怪盗が現れるにふさわしい古城や美術館、銀行といった舞台など、本作はある意味ではベタと言いますか、想像と期待を膨らませていただきやすい要素が満載なのですが、いざ遊んでみたら予想を斜め上に超えておもしろかった、なんて体験をお届けすることができたら最高ではありませんか。そこに到達するまでが今回はとてもたいへんでしたが、皆さんからのご期待を感じながら、おかげさまで僕たちの持つ、できるかぎりの力を尽くして完成にいたることができそうです。どうか引き続き、これからの続報と、ゲームをお届けできる日を楽しみにお待ちいただけると幸いです。

●勝負はつねに、鮮やかに。
 週刊ファミ通の最新号(2016年6月16日発売号)では『ペルソナ5』の最新情報をお届けしているが、そこで載せきれなかったスクリーンショットを、当記事で特別に掲載。本誌の記事(告知はコチラ)と併せてぜひチェックされたし! ※一部のスクリーンショットは本誌にも掲載されているものです。

 
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最終更新:6月17日(金)20時1分

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