ここから本文です

[インタビュー]離任の別所駐韓大使 「共通の利益追求による信頼構築が課題」

聯合ニュース 6月17日(金)17時19分配信

【ソウル聯合ニュース】国連大使に転出する別所浩郎駐韓日本大使は17日、聯合ニュースの書面インタビューに応じ、両国関係について、「今後の課題は共通の利益の追求によるさらなる信頼関係の構築」との考えを示した。

 別所大使は両国が国交正常化50周年を迎えた昨年、前を向いて努力していこうという機運が生まれたと指摘。「EU(欧州連合)の外交責任者であるフェデリカ・モゲリーニ外務・安全保障政策上級代表は、ヨーロッパ諸国は第2次世界大戦後共通の利益を共同で追求し、それが実現した時に信頼関係が生まれたと述べたことがある」として、「日本と韓国は安全保障や経済など、様々な分野で共通の利益を有している」と強調した。

 また、「これまでの大使と同じような期間であれば、2015年(の国交正常化50周年)を最後まで見届けることができなかっただろうが、比較的長期間駐韓国大使を務めることができ、50周年を最後まで見守ることができて良かった」と振り返った。

 別所大使は2012年10月に就任し、離任を控えた現在まで約3年8か月間在任している。

 別所大使は昨年6月22日、両国でそれぞれ行われた国交正常化50周年記念行事に朴槿恵(パク・クネ)大統領と安倍晋三首相が参加したことや、同年11月1日にソウルで開催された朴大統領と安倍首相による初の首脳会談、同年12月28日の旧日本軍の慰安婦問題をめぐる両政府の合意などを取り上げ、「強い印象として残った」と評した。

 朴大統領と安倍首相の記念行事出席については、「それまでの日韓関係の雰囲気が好転した」と振り返った。

 別所大使は「着任時、日韓双方の友人から『日韓関係がこれ以上悪くなることはありえない。これからは良くなる一方だから、君はラッキーだ』と言われた」として、「15年には国交正常化50周年を迎え、前を向いて努力していこうという機運が生まれ、両国の意思の強いリーダーが関係改善に踏み込んだ」と説明した。

 その上で、「日韓関係の発展には両国政府が合意の上で同じ方向へ動くことが不可欠であり、15年を通じ、両国政府はそれを確認してきた。従って、今後も両国関係は良い方向に動いていくのではないかと期待している」と述べた。

 また、「残念なことは両国が本来あるべき力強い関係にないこと」としたが、「今後の日韓関係については期待を持っている」とも述べた。

 在任中、やりがいを感じたことを尋ねる質問には「どんな小さなことでもやりがいはあった。政府間の大きな交渉であっても、小さな地方の町や子どもたちに対する講演であっても、それは変わらない。講演で学生たちに日本のことを理解してもらうことも大使の非常に大きな仕事であると考えている」と伝えた。

 また、「今後の日韓関係という文脈では両国国民の相互理解が必要であり、相互理解のためには両国の未来を担う若者の交流は極めて重要だと考えている」として、「日本政府による青少年事業はその規模が減少する傾向を見せる時期もあったが、安倍内閣は事業を拡大させた」と説明。「人的交流や姉妹都市関係がもっと増えてほしいと考えている」と期待を寄せた。

 別所大使が着任後始めたハングルの書道の腕前は相当なものとされる。自らの筆による朝鮮王朝時代の「竜飛御天歌」など書道作品3点の写真を聯合ニュースに送ってきた。

 別所大使は22日ごろに離任する予定だ。後任の長嶺安政前外務審議官(経済担当)は来月就任するとされる。

最終更新:6月17日(金)17時26分

聯合ニュース