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認知症不明者、佐賀は62人届け出、死亡3人

佐賀新聞 6月17日(金)11時9分配信

 佐賀県警に昨年、県内から届け出があった認知症の行方不明者は前年より5人多い62人だった。このうち59人は1週間以内に発見され、3人が死亡した。

 届け出当日に所在が確認されたのは57人、2日目~1週間以内が2人。亡くなったのは80代男性と、70代と60代の女性で、川や用水路で溺れたり、海岸で崖下に転落したりしていた。身内や通行人が発見した。

 県警は早期発見につなげるため、不明者が出た場合、県の防災情報配信システム(あんあんメール)を活用し、情報提供を呼び掛けている。生活安全企画課は「高齢者人口が増えており、福祉団体や民生委員など関係機関との連携を強めて対応したい」と話す。

 県内で有料老人ホームなどを運営する吉井栄子さん=唐津市=は「徘徊(はいかい)する背景には何か理由や目的がある」と指摘する。最近のケースでは、認知症の70代男性が熊本地震のニュースを見た瞬間、施設を飛び出した。慌てて追いかけると、「手伝いに行かなくちゃ」としきりに話していた。男性は元公務員で、使命感に駆られたとみられる。

 徘徊する高齢者の中には、靴をうまく履くことができていなかったり、靴下が片方だけだったり、服装が不自然なケースが多いという。吉井さんは「住民が『いつもと違う』と気付くような地域づくりが見守りにつながる」と話す。

最終更新:6月17日(金)11時9分

佐賀新聞