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欧州最大の航空会社、ルフトハンザ「世界制覇」の野望

ニュースイッチ 6月17日(金)11時10分配信

サクセスストーリーを継続

 世界の航空市場は、覇権争いがますます激しくなっている。航空会社が国境を越えて、資本提携する動きも活発だ。ドイツのルフトハンザドイツ航空は、2000年代に欧州各国の航空会社を傘下に入れ、欧州最大の航空会社となり、フランクフルト、ミュンヘンをハブに路線を拡大。16年4月にはミュンヘン空港に自ら出資したサテライトターミナルを新設し、着々と基盤を拡充する。

 4月下旬、独ミュンヘン空港では、サテライトターミナルの完成を祝うセレモニーが盛大に開かれた。出席者は各界から1900人におよび、吹き抜けになっているレストランの天井からつり下げられたシルクを使ったパフォーマンス「エアリアル・シルク」も披露されるなど、供用開始前のターミナルは華やかな雰囲気に包まれた。

 新設したサテライトターミナルは、主にルフトハンザが使用している第2ターミナルを増設したもの。ミュンヘン空港会社とルフトハンザの共同事業として建設され、投資額は9億ユーロ(約1100億円)。ルフトハンザはこのうち40%を出資している。同社のカーステン・シュポア最高経営責任者(CEO)は「ミュンヘン空港への投資は、ミュンヘンにおけるルフトハンザのサクセスストーリーを継続させるためのもの」と述べ、ハブ空港としての重要性を強調した。

<旅客処理向上、3600万人規模へ>

 サテライトターミナルは、面積が4000平方メートルで、乗降設備のボーディングブリッジは27カ所ある。サテライトターミナルの増設により、ミュンヘン空港の年間の旅客処理能力は、1100万増え、3600万人の規模となる。

 ミュンヘン空港の第2ターミナルは、ルフトハンザとそのグループ航空会社、ルフトハンザが加盟する航空連合「スターアライアンス」の航空会社が乗り入れる専用ターミナルだ。

<乗り継ぎ短縮>

 サテライトターミナル内には、ルフトハンザのラウンジが五つあり、まさに「ルフトハンザによるルフトハンザのための」ターミナルとなっている。

 第2ターミナルとサテライトターミナルは、所要時間25秒の地下輸送システムでつながっている。ルフトハンザとスターアライアンスの航空会社しか乗り入れないため、第2ターミナル間であれば、最短乗り継ぎ時間は35分と、国際線ターミナルの乗り継ぎ時間としては圧倒的な短さを実現した。

 航空会社にとって有利な条件での運用が可能となるのも、自ら出資しているからに他ならない。ルフトハンザは必要なものに、積極的な投資を惜しまない。空の覇権争いが激化する中、競争力の強化を着々と進める同社の戦略を探る。

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最終更新:6月17日(金)11時10分

ニュースイッチ