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病気でマネジャー転身の鳥栖工野球部・中島さん、感謝の投打

佐賀新聞 6月17日(金)14時10分配信

特別試合「夢のよう」

 脚の病気で野球競技から長らく遠ざかっていた高校生に、思わぬ形で実戦の機会が訪れた。鳥栖工業高校野球部マネジャーの3年生中島一輝さんが、みどりの森県営球場(佐賀市)で15日行われた北陵高校との特別試合に出場。ワンポイントながら投打にわたり全力プレーし、「これまで支えてくれた人たちの顔が浮かんだ。夢のようで楽しかった」と笑顔を見せた。

小学生時代は投手で活躍

 中島さんは小学生時代は投手として活躍したが、左膝に患った血管腫が悪化し、中学からはマネジャーに転身した。鳥栖工高の馬場輝夫監督は「よく気が利くし、部員の自己管理に関しては私より厳しく接してくれている」と全幅の信頼を置く。

 特別試合は、公式戦で出番の少ない3年生補欠メンバーに晴れ舞台をと、北陵高の吉丸信監督が佐賀工業高監督時代から毎年実施している。今回は旧知の間柄の馬場監督が率いる鳥栖工高と対戦し、両校合わせて29人が出場した。

背番号21で投打

 中島さんは背番号21を付け、7回表1死一塁で代打登場。フルスイングし、レフトフライだった。直後の7回裏に志願して登板し打者1人と対戦。100キロの直球勝負で一塁ゴロに打ち取った。

「人生の通過点だけど、最高の日」

 「まだ人生の通過点だけど、最高の日になった。もっと最高の思い出ができれば」。部員らの祝福を受けベンチに引き上げた中島さんは、甲子園をかけた7月の県大会でのナインの奮闘に期待を寄せた。スタンドで見守っていた父善行さん(51)は「みどりの森にまさか出られるなんて。(プレーは)上出来じゃないですか」と感慨深げだった。

感謝込めて胴上げ

 試合は鳥栖工が10-1で大勝。終了後、両校部員はエール交換や記念撮影などで健闘をたたえ合った。中島さんは3年間の感謝の気持ちを込めて、部員に胴上げされた。

最終更新:6月17日(金)14時10分

佐賀新聞