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炉心溶融隠し 知事「県民感情を無視」 福島県、東電に防止策求める

福島民報 6月18日(土)9時12分配信

 東京電力が福島第一原発事故直後、炉心溶融が起きていたにもかかわらず「炉心損傷」と説明していた問題で、内堀雅雄知事は17日、「極めて遺憾」と不快感を示し、東電の隠蔽(いんぺい)体質を厳しく批判した。福島県は長期の廃炉作業を進める上でも正確・迅速な情報提供が必要だとして、速やかに再発防止策を示すよう求めた。

 内堀知事は「重大情報が(当時の清水正孝)社長指示で公表されなかったことは、当時の不安に満ちた県民の気持ちを無視したものだ」との談話を発表した。
 同日、東電の守正樹原子力・立地本部立地部長が県庁を訪れ、清水氏が「炉心溶融という言葉を使うな」と社内で指示したとする東電の第三者検証委員会が調査した報告書を菅野信志原子力安全対策課長に手渡した。
 菅野課長は炉心溶融について、事故当時の通報や記者会見で「溶融の肯定を控えた」とする報告書の内容を問題視し、「都合の悪い言葉を使わない会社の体質があったと言わざるを得ない」と指摘。数十年に及ぶ廃炉作業を円滑に進めるため、正確・迅速な情報提供を重ね信頼回復に努めるよう迫った。
 また、清水氏による指示の背景に第三者検証委が「首相官邸の指示があった」と推認したことについて、具体的に官邸の誰が関与していたのかなど問題の核心部分を引き続き調査し解明するよう要請した。
 守部長は一連の問題を謝罪した上で、「反省を踏まえ、廃炉作業をしっかり進める」と述べた。報告書の内容を精査した上で再発防止策をまとめる考えを示したが、「報告書の策定で第三者検証委は役割を終えている」として、県が求める追加調査に対応するかどうか態度を明確にしなかった。
 県は、関係市町村や有識者らでつくる県廃炉安全監視協議会などで東電の再発防止策の内容を精査し、必要があればさらなる対応を講じるよう求める方針。

福島民報社

最終更新:6月18日(土)10時26分

福島民報