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「フミさん」がいなくとも。18日のスコットランド戦、「9」は茂野海人!

ラグビーリパブリック(ラグビーマガジン) 6/18(土) 12:42配信

 ラグビー日本代表は6月18日、愛知・豊田スタジアムでスコットランド代表とテストマッチをおこなう。相手のヴァーン・コッター ヘッドコーチは戦前、ジャパンのキーマンを問われて「田中史朗と言いたいところですが…」。そう。日本人で初めて国際リーグのスーパーラグビーに参加した田中は、故障離脱している。

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 代わりにSHの先発を務めるのは、茂野海人。今季代表入りを果たした身長170センチ、体重75キロの25歳だ。

 昨年は国内所属先のNECから、ニュージーランドのオークランドにあるポンソンビークラブへ留学。現地での活躍が認められ、同国の地域別代表選手権であるITMカップでオークランド代表としてプレーした。

 そして今季は、スーパーラグビーに日本から参戦するサンウルブズに追加招集された。マーク・ハメット ヘッドコーチのもと公式戦デビューも飾り、その流れでジャパンのジャージィをまとうこととなった。

 現地時間6月11日、バンクーバーのBCプレイススタジアム。ここまで11年間負けていないカナダ代表とのテストマッチ(国際間の真剣勝負)でリザーブ入りした。

 前半終了間際のプレーで田中は右肩を脱臼。急きょ、茂野の出番がやって来た。「いつでも出られる準備をしていましたが、緊張をして…」。それでも後半29分には、FBの松島幸太朗のトライを演出。得意のサイドアタックで歓声を浴び、「ハンドオフをした瞬間に片手でボールを持っていた」ために出したオフロードパスで、スコアボードを動かした。26-22での辛勝に安堵した。

 田中の離脱に関しては、「チャンスとも思いましたが、もっとフミさんと一緒にいて勉強したかったのも正直な気持ち」。今度のチームが始動した4日にも、こんな話をしていたものだ。

「田中さんから学ぶ。世界一のアーロン・スミスと一番近いところにいる方なので(田中の所属するハイランダーズでは、ニュージーランド代表SHのスミスもプレー)。田中さんは状況判断がうまく、そこは自分に足りないところ。盗んで、成長できる糧にしたいと思います」
 チームプレーの質を高めるための練習中の発言、試合中のパスさばきの緩急…。実際に約1週間、寝食を共にすれば、吸収したい要素がたくさんあると再確認した。

「特に試合中、ゲーム全体をコントロールしている。僕みたいに、アップアップにはならない」

 それでもいまは現実を受け入れ、巨躯揃いの強豪との一戦を見据える。

「相手のセットピース(スクラムやラインアウトなど攻防の起点)は強い。なるべく作りたくないな、という話はチームでしています。できるだけ多く、インプレー(流れが途切れない状態)の時間を作りたい。ペナルティをもらっても、簡単にタッチへは蹴らずにチャンスがあるところではしっかり持って行く(速攻を仕掛ける)」

 茂野はかねて「ニュージーランドでやっていた時も、2019年(ワールドカップ日本大会)が云々…とは考えず、目の前のことを一生懸命にやっていた」と言っていた。その先に見えたのが、欧州トップクラスのチームとの真剣勝負だった。対面には、昨秋のワールドカップイングランド大会でベストフィフティーンになったグレイグ・レイドロー主将が屹立する。嬉しい緊張感が沸き上がる。

(文:向 風見也)

最終更新:6/18(土) 12:42

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