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[社説]国連に批判された韓国の人権

ハンギョレ新聞 6月18日(土)8時0分配信

 韓国政府が集会と結社の自由を抑圧しているとする内容の国連人権理事会報告書が15日(現地時間)、スイスのジュネーブで公開された。警察が放った放水銃に倒れ、農民が7カ月以上も生死の境を彷徨っているのに、加害者を処罰するどころか一言の謝罪もない政府に対する当然の叱責である。よりによって、報告書が公開された直後、警察は落選運動を行ったとの理由で市民団体の事務所など10カ所を家宅捜索したのだから、人権弾圧国であることを自ら認めたことになる。

 今年1月に韓国を訪問して調査を行ったマイナ・キアイ国連特別報告者は、この報告書で「安全保障を理由に、人権が犠牲になってはならない」とした上で、「表現の自由を抑圧することは、韓国がこれまで培ってきたすべてを傷つける結果をもたらすだろう」と警告した。国連の報告書を引用せずとも、破綻した民生に解決策を求めると共に、時代錯誤の人権弾圧に抗議する国民の声さえ、政府が法と公権力の名で抑えてきたことは、(他の誰よりも)私たち(韓国国民)が実感している。

 政府の人権侵害の事実を詳しく指摘している報告書は、韓国の惨憺たる人権の現実をそのまま映し出している。報告書は、農民のペク・ナムギさんの事例を挙げ、放水銃が無差別に使用されており、「集会参加者に深刻な危害を加える危険性」があるとして、懸念を示した。全国教職員労働組合を法外労組と規定し、公務員労組の設立申告の受理を拒否したのも、「結社の自由の侵害」だとして政府に是正を求めた。

 特に、セウォル号事故を別の項目で取り上げ、真相究明の要求を「政府自体を弱体化させようとする試みと同一視するのは、民主国家ではありえないこと」と強く批判したことには、政府も耳を傾けるべきだ。集会や労組のストライキに対して厳しい民事・刑事責任を問う最近の流れと関連し、集会と結社の自由の「本質に対する侵害」としたのも、政府や企業側が聞き流してはならない指摘である。

 韓国は、今年4月に国境なき記者団が発表した言論の自由指数で、盧武鉉(ノムヒョン)政権時代の31位から歴代最下位の70位に落ちた。人権と自由の失墜を象徴するような順位だ。「批判の声をあげられるしっかりとした市民社会づくりが、民主主義の発展だけでなく、政府の経済目標にも寄与するという点に留意しなければならない」。政府が本当に肝に銘ずるべき国連人権理事会の警告だ。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6月18日(土)8時0分

ハンギョレ新聞