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「オール沖縄」とは? 超党派か、従来の革新勢力か

THE PAGE 6月19日(日)16時37分配信

 女性暴行殺人事件で元米海兵隊員の男が逮捕されたことを受け、19日に開催された県民大会。主催するのは「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」。「オール沖縄」が掲げられているものの、自民・公明・おおさか維新などの県内組織は「(革新側の)政治色が強い」「超党派ではない」などとして大会へは不参加を決めた。政権幹部から「言葉が実態とかけ離れている」とも評される「オール沖縄」とは何か。

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「オール沖縄」の中心は翁長知事

 「オール沖縄」は、米軍の新型輸送機オスプレイの沖縄配備や、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画に反対する保革を超えた政治勢力を指して使われてきた。動きの中心人物の一人が翁長雄志沖縄県知事だ。

 翁長氏は、自民党沖縄県連幹事長も務めた県内保守政界の実力者で、県議時代には歯に衣着せぬ物言いで名を馳せた。日米同盟を認める立場だが、那覇市長時代の2012年に各種世論調査で示された県民の反対をよそにオスプレイが沖縄配備されたことなどに反発。同年9月に開かれた配備反対の県民大会で共同代表を務めた。

超党派のゆるやかな枠組み

 沖縄では長く基地問題の解決を目指す革新勢力と、経済振興を求める保守勢力による「保革対立」が続いてきた。その中、那覇市長として米軍施設跡地の再開発による経済発展を成し遂げた実績を持つ翁長氏が、オスプレイ配備や辺野古移設反対を訴えたことには革新側に加え一部経済界や保守系政治家も共感。自民県連からも翁長氏に近い県議や那覇市議らが離脱した。

 この流れの中、翁長氏の「イデオロギーよりアイデンティティ」「沖縄の心をひとつに」というスローガンの下、ゆるやかな保革一体の枠組みが誕生した。この枠組みが「オール沖縄」と呼ばれるようになり、各選挙で辺野古移設反対を訴える候補を支持。14年11月の知事選で翁長氏を当選に押し上げたほか、翌12月の衆院選でも全4選挙区でオール沖縄が支持する候補が自民候補を破った。

本当に「オール」か、試されている

 一方でほころびも散見される。今年1月の宜野湾市長選では「オール沖縄」が支援した候補が、政府・与党の推す自民系候補に大差で敗退。結果を受け、菅義偉官房長官は「『オール沖縄』という言葉は実態とかけ離れている」などと指摘。さらに、今月5日に投開票された県議選では翁長県政与党が過半数の議席を確保したものの、翁長氏を那覇市長時代から支えてきた保守系候補2人が落選。対照的に、共産などは議席を伸ばしており、「オール沖縄」の中でも革新系が存在感を強めている。

 今回の県民大会では、「被害者の追悼」のみならず、革新色の強い「海兵隊の撤退」などの主張が全面に掲げられたことに自民県連などは反発。「追悼の意はみんな一緒なのに、革新色が出すぎている。オール沖縄はもはや超党派ではなく、従来の革新勢力化している」(県内の保守系議員)などの声が出ている。

 「オール沖縄」が超党派の動きとなり続けるのか、それとも従来の保革対立が形を変えて継続するだけなのか。今後の動向が注目される。

最終更新:6月20日(月)13時5分

THE PAGE

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