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FAオープン化の波、国内王者の三菱電機が考えていること

ニュースイッチ 6月19日(日)8時53分配信

漆間啓常務執行役FAシステム事業担当に聞く

 プログラマブルロジックコントローラー(PLC)、サーボモーターなど工場自動化(FA)機器で高いシェアを誇る三菱電機。FA機器と管理ソフトウエアなどを一括提供し製造革新に導く「e―ファクトリー」を展開している。IoT(モノのインターネット)の普及でFAにさらなる進化が求められる中、業界大手として新時代にどう向き合うのか。漆間啓常務執行役FAシステム事業担当に戦略を聞いた。

  ―IoTの時代に向けe―ファクトリーをどう進化させますか。
「すでに300社近くと組み、多様な機器、ソフトを製造現場に提供できるようになっている。だが今後は製造だけでなく、設計、調達、販売、サービスなども支援できるようにしていく必要がある。このため、協業の幅をもっと広げていきたい」

 ―調達などサプライチェーンの領域に踏み込むとなると、競合他社の製品と連携する必要も出てきます。
 「ドイツなどで構想される第4次産業革命は基本的にオープンな世界。オープン化に対応できなければ、流れに乗り遅れる。従って将来には(e―ファクトリーと競合製品が)つながるようにするべきだと思う」

 ―競合他社が提唱し始めたオープン型のIoT基盤に参加するつもりはありますか。
 「可能性はある。ただ、まずはe―ファクトリーのオープン化を目指したい。順番として(競合のシステムに参画するのは)その後になる」

 ―4月にレーザー加工機向けIoTサービス「iQケアリモート4U」を始めました。
 「加工機の遠隔診断を可能にし、稼働停止時間の低減に貢献することが目的。まだ始めたばかりなので未知数だが、興味を持っているユーザーが非常に多いのは確かだ。今後は故障の予知なども可能にしていきたい」

 ―IoTの普及でFA業界はどう変化していくのでしょう。
 「ここ1年ほど、IoTに対するユーザーの関心度は驚くほど高い。ユーザー側も大きく変わろうとしている。その中で、他の一歩先を行くことが大事だ。e―ファクトリーをベースに課題解決型の事業形態にしていくべきだと思う」

【記者の目・新時代の旗手へ変容期待】
 ハードウエアの信頼性を強みに発展してきた日本のFA機器業界。だが欧米などで構想されるIoT革命は、ハードよりソフトに重きを置いたものだ。競合のファナックは、情報系企業と組み独自のIoT基盤を提唱し始めた。三菱電機もハード主体から課題解決型への転換を目指すという。巨大な既存ビジネスを抱える中、どれだけ劇的に変わり、時代の変化をリードできるかが見どころだ。
(聞き手=藤崎竜介)

最終更新:6月19日(日)8時53分

ニュースイッチ

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