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【インタビュー】佐々木李子「自分の弱いところを認めて次に向かって進んでいくというのがすごく大事」

BARKS 7月19日(火)10時13分配信

NHK東北復興アニメ『想いのかけら』のみちる役や、アニメ『美少女遊戯ユニット クレーンゲール』の響子役の声優としても活動中の佐々木李子が、6月22日にシンガーとしてデビューを果たす。デビュー作は「カサブタ/想いのかけら/ドリームクライマー」のトリプルA面。小学校5年生でミュージカル「アニー」の主役を勝ち取り、音楽科のある高校で声楽を専攻していたという音楽的ポテンシャルが遺憾なく発揮されている。期待のニューカマーの登場だ。

■歌うというよりも心で叫んでいるという感じを表現したくて
■同じ歌詞が繰り返されるサビは全部違う歌い方で歌いました

――NHK東北復興アニメ『想いのかけら』のみちる役や、アニメ『美少女遊戯ユニット クレーンゲール』の響子役など、声優としての活動もしていますが、いよいよシンガーとしてもデビューですね。しかも、トリプルA面シングルということで。1曲目の「カサブタ」は、アニメで演じている役柄とは対照的なカッコイイ楽曲ですね。

佐々木李子(以下、佐々木):そうですね。すごくロックテイストに仕上がった1曲なんですが、ロック感だけでなく、切ない歌詞やメロディも聴いてほしいです。私自身もロックが好きなので、ロックを歌うことも多かったんですけど、それだけじゃないこの曲の良さを大事にして歌いました。(聴いてくれる方々に)歌詞をちゃんと伝えたいと思ったので、レコーディング前にノートに歌詞を全部書き出して、自分なりに「ここはこういう気持ちで歌おう」とか、しっかり考えてから歌いました。

――歌詞を書き出したほうが気持ちを込められる?

佐々木:はい。必ず手書きをします。その方が言葉も頭に入ってくるし、ストーリーや曲の流れも体に染み込んでくるんです。「カサブタ」の場合は、心の傷とか不安、自分との葛藤……ちょっとダークな感情がすごく詰まっている曲なんです。だから、歌うというよりも、心で叫んでいるという感じを表現したくて。でも、ただ叫ぶだけじゃダメだと思うんです。それにはサビがすごく大事で。同じ歌詞が繰り返されるサビは全部違う歌い方をしました。

――共感する部分もありました?

佐々木:ありました。私自身、音楽の勉強をはじめた高校時代も、一人で悩んでいることが多かったんです。人に相談したり、甘えたりするのが苦手で。だから、歌詞の冒頭にもあるように、「欲しくない」「寂しくもない」って強がって、心を閉ざしてしまうっていうのは自分にも当てはまるので、そういう時期の自分を思い出して歌いました。「カサブタ」って、傷は塞がってるんだけど、剥がしたらまだ血が出てきてしまう状態がありますよね。きっと、誰にでもそういう、そっと心にしまってるけど、思い出したらまだ痛んでしまう傷ってあると思うんですよ。そういう人たちに共感してもらえたらいいですね。

――続いての「想いのかけら」は一転してバラードです。「カサブタ」のあとにこの曲があることで、佐々木さんの表現力の幅を感じさせます。「カサブタ」では激しい部分を見せてくれたけど、「想いのかけら」はすごく優しく柔らかな楽曲ですよね。

佐々木:「想いのかけら」は、前向きでポジティヴな歌詞がいいなぁと思ったので、この曲を聴いた人みんなに、元気とか希望を感じてもらえるように力強く歌いました。歌っている自分も元気になれる曲で、すごく歌いやすかったです。

――佐々木さんが声優としても出演した、曲と同じタイトルの東北復興アニメ『想いのかけら』のエンディング主題歌でもあるんですよね。佐々木さん自身が東北出身だから、想いも込めやすかった?

佐々木:はい。特にサビの前の「その一歩を踏み出した」「なくした自分を憂うより、自分の弱さも愛する」とか。私も弱いところはあるけど、でもそれは悪いことじゃなく、それを認めて、また次に向かって進んでいくというのがすごく大事だと思うので。だから、このサビ前の部分が好きなんです。この曲は、ちょっと前からNHKで流れていたので、友達からも「すごくいい曲だから、早くCDになればいいな」ってメールをもらっていたんですよ。だから、このシングルにこうして収録されて良かったです。

――「カサブタ」と「想いのかけら」はミュージックビデオも撮影していますが、まったく違うイメージですね。

佐々木:「カサブタ」は、雨に打たれる演出もありますし、自分が思うがままに動いて、カメラを睨んだり、曲と自分の世界に入り込んでいます。色で例えると黒とか赤とか強い色。逆に「想いのかけら」は、白とか柔らかいイメージ。「カサブタ」のメイキング映像も入っているので私の素顔が見られると思います。

――3曲目「ドリームクライマー」は、響子役で出演しているアニメ「美少女遊戯ユニット クレーンゲール」のオープニングテーマですね。この曲もすごく前向き。曲調はまた変わりますけど。

佐々木:そうなんです。この3曲は(雰囲気が)全部違っていて、歌い方も自然に変えています。「カサブタ」は自分の中での葛藤だから、心の叫びという感じ。「想いのかけら」はのびのびとみんなの心にストレートに届くように。「ドリームクライマー」はオープニングテーマなので、疾走感のあるワクワクするような感じで歌っています。声も今までとは違うかも。「美少女遊戯ユニット クレーンゲール」のオンエアでこの曲を聴いた友達も、「李子の声じゃないみたい」って言う子が多くて。

――トーンが違いますよね。

佐々木:自然にこの声を出してたんですよ。テンションを上げながら歌っています。この曲も「想いのかけら」のように聴いていて元気になれる曲だと思うんです。「イエスかノーか決められないことばかりでも、やりたいことがやれたら転んでもいい!」っていうのは、まさに今自分が思っていることなんです。そういう、今、自分が思っているようなことが歌詞の中にたくさん出てきます。だから、この曲を聴いて、みんなにも前に進んで行ってもらえたらいいなと思います。

――アニメの主題歌というのは意識しました?

佐々木:そうですね。だから、最初はどう唄っていいかわからなかったんです。今まで自分が好んできた曲って「カサブタ」のようなロックなので、声もカッコイイ歌声を意識していたんです。だから、「ドリームクライマー」を最初に録音した時は、CDに収録されたような感じじゃなく、ロックテイストの濃い歌声でした。でも、違う歌い方で歌ってみたいと思って、楽しんでやってみたら、この曲にすごく馴染んで、自分でもその歌い方がしっくりきました。アニメのオープニングにふさわしい歌声になったなぁと思うんですが、こういう歌声は「ドリームクライマー」で初めて知ることができたと思います。

――試行錯誤もありましたか?

佐々木:はい。この歌声になるまでに何回も歌ってみました。主題歌って責任重大なんです。だからレコーディングも緊張しました。自分が響子役で出演させていただいているというのもありますが、アニメがこの曲から始まるわけですからね。だから絶対にいい曲にしたかったし。すごく気合いが入っています。

■アフレコはセリフも大事だけどセリフとセリフの間とかがすごく繊細
■アフレコでは掛け合いもあるので、お芝居をするのも楽しいです

――「美少女遊戯ユニット クレーンゲール」では、エンディングの「おまかせクレーンゲール」も歌っているんですよね。

佐々木:「おまかせクレーンゲール」はキャラクターソングなので(アニメキャラクターの)響子として歌わせてもらっています。

――キャラソンを歌ったのは初めてですよね?

佐々木:はい。難しかったです。響子ちゃんっていう女の子になりきって歌わなきゃいけないので。(色々な曲を)物心ついた時から歌っていましたが、佐々木李子として歌うことはあっても、キャラクターの気持ちになって歌うというのは経験した事がなかったので不思議な気持ちがしました。歌以外に、セリフが入るところもあるんですよ。2番のサビの前とか。そういうのも初めての経験なので、楽しくレコーディングすることができました。

――しかも、三人で歌うわけですよね?

佐々木:それも初めての経験。レコーディングは別々に歌っているんですけど、一曲の中でパートを振り分けてっていう経験は今までしたことがなかったので、どんな仕上がりになるんだろう?っていう感じで完成が楽しみでした。仕上がった曲を聴いた時、「キャラソンってこんな感じになるんだなー」って勉強にもなって、もっともっと歌ってみたいです。

――声優としての活動はどうですか。もともとミュージカルの経験もあるのでお芝居は未経験ではないと思いますが、声だけのお芝居はまた違うのでは?

佐々木:主人公の気持ちやその場の雰囲気を声だけで表現しなきゃいけないっていうのは、アフレコ収録をやる中で難しさを感じるところです。でも、奥が深いなと思っていて。セリフも大事だけど、セリフとセリフの間とか、すごく繊細でやりがいのあるお仕事だと思います。アフレコでは掛け合いもあるので、お芝居をするのも楽しいです。

――「美少女遊戯ユニット クレーンゲール」の響子ちゃんって、ちょっと佐々木さんと似てますよね。

佐々木:響子ちゃんは、秋田県出身で18歳というのが同じで、性格もちょっと似ているんですよ。おとなしめだけど、やることはしっかりやって、家族思いなところが自分と同じだなと思えるのですごく演じやすいです。最初のアフレコはすごく緊張したんですけど、今はすっかり響子そのものになってセリフを言えるようになりました。今後もいろんな役に挑戦してみたいですね。

――もしかして、またミュージカルも?

佐々木:やってみたい! 歌もダンスも演技も好きなので、いつかミュージカルにも出演したいです。

――それでいうと、今は声優の活動をしていることが、演技の勘を養うのにすごく良い流れなんですね。

佐々木:そうですね。舞台みたいに、人前で演技するのもすごく楽しいですから。

――音楽ではどんな挑戦をしたいですか?

佐々木:音楽でもいろんなものを歌ってみたいです。今までの音楽経験の中でも、ミュージカルをやったり、高校では声楽を勉強したり、いろんなジャンルに挑戦してきているんですけど、そういう今までの経験を生かして、どんな曲も歌えるようになりたい。あとはいっぱいライヴをして、たくさんの人に私の名前を知ってもらいたいです。

――佐々木さんはもともと秋田出身ですが、先月から上京して一人暮らしをはじめたそうですね。東京での生活はどうですか?

佐々木:実は一人暮らしの経験は初めてじゃないんですよ。高校の時に、地元の秋田から仙台の音楽専門課程のある高校に進学したので、その時に経験していて。だから、自炊には慣れているんです。でも、東京は秋田とも仙台とも違って人も多いし、満員電車にはまだ慣れないです。また一人暮らしになったのを機会に、最近は「一人◯◯」にハマっています。

――それは一人で何かをするっていうこと?

佐々木:そうなんです! 実は仙台にいたときも「一人牛タン」とか「一人ラーメン」は行ってたんですけど、東京だといろんなイベントがあるし、お店もいっぱいありますよね。だから行きたいところがたくさんあって楽しみなんです。最近は、近所の公園のお祭りに一人で行きました。みんなで行くのも楽しいけど、一人で出かけていろんなものを自分のペースでゆっくり見るとリフレッシュにもなります。歩きながら、これからのことを考えたり、自分とも向き合える時間なので、そういう時間を大切にしています。

――自分と向き合う時間って大事ですよね。

佐々木:はい。忙しくなってくると、お仕事が終わったあと、家に帰ってすぐ寝るだけの生活を繰り返すだけになってしまい、今日あったことを考える時間も少なくなってくるので、休める時は散歩したりしてリフレッシュするようにしています。日記を書くのが日課なので、そうやって一人でいた時に考えたことを日記に書き留めておいて、いつかそれを元に歌詞が書けたらいいな。

取材・文●大橋美貴子

リリース情報
Major Debut 1st Single
「カサブタ / 想いのかけら / ドリームクライマー」
2016年6月22日(水)発売
【初回限定盤(CD+DVD)】
VIZL-957 1,800円(税抜)
【CD】
1.カサブタ
2.想いのかけら
3.ドリームクライマー
【DVD】
1.カサブタ(Music Video)
2.想いのかけら(Music Video)
3.TVアニメ「美少女遊戯ユニットクレーンゲール」(オープニングノンテロップ映像)

【通常盤(CDのみ)】
VICL-37173 1,200円(税抜)
【CD】
1.カサブタ
2.想いのかけら
3.ドリームクライマー
4.カサブタ(Off Vocal)
5.想いのかけら(Off Vocal)
6.ドリームクライマー(Off Vocal)

【アニメ盤(CDのみ)】
VICL-37174 1,200円(税抜)
【CD】
1.ドリームクライマー
2.想いのかけら
3.カサブタ
4.おまかせクレーンゲール
みらい(CV:原奈津子)、彩日花(CV:徳井青空)、響子(CV:佐々木李子) ボーナストラック
※TVアニメ「美少女遊戯ユニット クレーンゲール」エンディングテーマ

最終更新:7月19日(火)10時13分

BARKS