ここから本文です

中国市況に下げ止まり感、採算悪化で減産の動きも

鉄鋼新聞 6月20日(月)6時0分配信

 5月以降、下落が続いてきた中国鉄鋼市況に下げ止まり感が出始めている。中国鋼鉄工業協会(CISA)などによると、先週時点の熱延コイル価格はトン当たり2700~2800元(増値税込み、ドル換算で約360ドル)で、ここ半月間は横ばいだった。市況下落が続き「中国ミルは再び採算割れ寸前に陥っている」(日本の高炉メーカー輸出担当)とされ、減産機運も広がっている。

 先週には宝山鋼鉄が7月の販価引き下げを決めた。ただ宝鋼は市況が下落局面に入った5月上旬に6月販価でホットコイルを350元値上げすると打ち出し、7月販価では200元の値下げに踏み切るが、差し引きでは下げ幅の方が小さい。「流通による実勢の動きとかい離がある」(日本商社幹部)とされ、もともと宝鋼の建値が市況水準より高いこともあり市場への影響は限定的だ。
 鉄鉱石価格が50ドル程度で横ばう中、鋼材価格に下落余地がなくなってきた面もある。武漢鋼鉄は収益悪化で冷延鋼板の減産を打ち出しており、こうした採算面に加え、政府の環境規制による生産減も需給緩和の改善材料になりそうだ。
 中国市況は3~4月に急騰し、増産意欲の高まりから5月に反落した。その下落基調が収まり当面の底値が見えてきたと受け止められており、中国以外の海外市場でもホット価格はCIF360~420ドルの範囲内で落ち着きつつある。

最終更新:6月20日(月)6時0分

鉄鋼新聞