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ル・マン24時間:ポルシェ、18回目の勝利を祝うもトヨタに同情「彼らに敬意を表したい」

オートスポーツweb 6月20日(月)7時55分配信

 6月18~19日に開催された第84回ル・マン24時間耐久レースは、トップを快走していた5号車トヨタTS050ハイブリッドが残りわずか6分でスローダウンを喫しストップする幕切れとなったが、これで首位に浮上したロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マルク・リエブ組2号車ポルシェ919ハイブリッドが優勝。ポルシェは通算18勝目を予期せぬかたちで飾った。

【停止したトヨタの横を過ぎ去る2号車ポルシェ】

■「我々は2位という結果を受け入れていた」
 2015年にル・マン復帰後初勝利を飾ったポルシェは、予選ではフロントロウを独占。2号車がポールポジションからスタートし、5号車、6号車という2台のトヨタとの激闘を展開。終始同一周回でラップを重ねた。

 しかし、終盤に向け首位に立った5号車トヨタとのギャップは埋まらず、381周目にはスローパンクチャーにより緊急ピットイン。「2位が考えうる最上のリザルト」と判断しチェッカーを待つばかりとなったが、残り3分でチーム、ドライバーにとっても予期せぬ勝利が転がりこむ結果となった。

「まず第一に、トヨタがレースを通じてみせたセンセーショナルな戦いぶりに敬意を表したい。彼らとは素晴らしい戦いを演じた。勝利を手にするほんのわずか前まで、我々は2位という結果を受け入れていたんだ」と語るのは、ポルシェLMP1担当副社長のフリッツ・エンツィンガー。

「私はバイザッハ、そしてここル・マンでの素晴らしいチーム、そしてすべてのポルシェの従業員とファンに声援を感謝したい」

 また、チーム代表を務めるアンドレアス・ザイドルも「まずケルン(トヨタ・モータースポーツGmbHの本拠地)の友人たちを気の毒に思う。あんな形で偉大なレースの勝利を手放してしまうことは、“最悪の敵”であろうと望まないことだ」とコメントを残した。

「だけど、これがスポーツというもので、良い時も悪い時も必ずある。だからこそ我々がこの競技を愛するんだ」

「我々は力強く戦い、勝利を収めた。トヨタにずっとプレッシャーをかけなければならず、レースを通じてフラットアウトを強いられた。ドライバーはずっとギリギリの戦いを求められたんだ。首位交代はとてつもなく多かった」

■ドライバーたちも驚き「今はまだ信じられない気分」
 また、優勝を飾った3人のドライバーも、口々にトヨタへの同情を語った。

「もちろん、トヨタにはすまないと思っているよ。素晴らしいレースだった」と語るのはキャリア2勝目を挙げたデュマ。

「でも、もちろんル・マンに勝つチャンスが生まれたのだとしたら、『ノーサンキュー』とは言わないだろう。今でも何が起きたのか、信じられない気分だ。今年はレギュレーションの変更もあって、ラップタイムは少し遅かったね」

 また、8度目の挑戦で初勝利を飾ったニール・ジャニは「トヨタのドライバーたちのことを思うとつらい。すべてのレーシングドライバーならこの感情がどんなものか分かると思う。そして、僕もまだ初めてル・マン24時間に勝ったのが信じられないよ」と語った。

「数え切れないほどのミスもしたし、限界までプッシュしたいいレースを戦った。この勝利は本当に特別だよ」

 ジャニと同じく初勝利を飾ったリエブは「トラフィックやスローゾーンもあって、簡単なレースじゃなかった。最後の4スティントは本当に限界だった。最初の3スティントさえもトラフィックやリスクがあって大変だった」と困難なレースを振り返った。

「最後は燃料もセーブしなきゃならないし、フロントタイヤの性能が落ちていた。僕はすべてを捧げ、すべてを得ることができた」

「でも今は、今日何が起きたのかゆっくり振り返らないといけないね」

[オートスポーツweb ]

最終更新:6月20日(月)7時55分

オートスポーツweb

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。