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赤い公園 SMAP、モーニング娘。'16へ楽曲を贈る彼女たちのツアー最終公演ラストは皆で「西東京」を歌う

Billboard Japan 6月20日(月)21時25分配信

 赤い公園が、3rdアルバム『純情ランドセル』を引っ提げた全国ツアー【赤い公園マンマンツアー2016 ~乱れ咲きNIGHT?~】の最終公演を6月16日 Zeppダイバーシティ東京にて開催し、自身最大規模 全国16公演を行ったツアーに幕を下ろした。

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<人間の多面性がポップに暴れるアルバム『純情ランドセル』>


 SMAP「JOY!」や、モーニング娘。'16「泡沫サタデーナイト」などを手掛けた津野米咲(g)擁する4人組ガールズバンド・赤い公園。もともと、コピーバンドを組んでいた佐藤千明(vo)、藤本ひかり(b)、歌川菜穂(dr)に津野が加わり現体制となる。佐藤の歌謡ムードを帯びた太く伸びのある歌声と、定評のある演奏力をこの日のライブでも存分に魅せつけてくれた。


 そして今ツアーに引っ提げられたアルバム『純情ランドセル』には、素直な思いがストレートに伝わってくる楽曲が連なっており、それぞれを聴いたときに違う表情が浮かび上がってくる、日記を見ている感覚に近かった。おとぎ話チックに運命のいたずらを表現する「ボール」から、西東京出身の彼女たちが地元でもある東京像を歌った「東京」、そのアンサーソングとも言うべき「西東京」に加え、好きな異性における悔しい思いを明るく振る舞ってしまう乙女心を示唆させる「あなたのあのこ、いけないわたし」、正義感やときめきに満ちたときの高揚感を内側に押し込めようとする「KOIKI」など、純粋で素朴な詩に対し裏をとってしまう人の心を映すメロディで紡がれた全14曲の楽曲は、アルバムを通して“人”の多面性を思わせる。そして、それぞれが分離せず一つの魂の中に閉じ込められた傑作だ。まだ聴けていないのなら、是非チェックしてほしい。


<楽曲を誰よりも愛し、育てていく赤い公園 笑いも誘う明るいメンバー>


 「タヒチの夕焼け」と名づけられたSEが流れステージ上に現れた赤い公園メンバーは、この日雨振るなか集まった観衆への感謝を示すように、ピアノコンクール並みの深々としたお辞儀をした。顔を上げる佐藤千明(vo)にセンタースポットが当てられ、『純情ランドセル』収録の「東京」でスタートしたライブは、冒頭4曲、そして10曲連続披露など、とにかく楽曲を詰め込んだ内容となっていた。2ndアルバム『猛烈リトミック』でKREVAとコラボし心地よいメロディを刻む「TOKYO HARBOR」、ドラマ主題歌になり世間に名を知らしめるきっかけとなった「絶対的な関係」などを惜しげもなく披露していく。楽曲に優劣なくそれぞれの良さを際立たせていく彼女たちは、自分たちの曲を我が子のように愛していた。また演奏に入る前の小芝居や、笛や拡声器などの小道具使用など、楽曲ひとつひとつを五感で楽しめる演出をふんだんに盛り込む表現力を見せ付ける。


 MCではライブと打って変わり、津野にかつおぶしが木屑だと思っていたという天然なエピソードを暴露される佐藤は、さらに「このツアーでまたひとつ佐藤さんは賢くなられました」と畳み掛けられ、ちょっぴり恥ずかしい一幕も。また演奏中ステージをぴょんぴょん飛び跳ねる可愛らしい姿を見せた藤本だが、トークに加わろうとすると「空気が読めない」と一蹴されてしまうなど、コントじみた掛け合いに客席からも笑いがこぼれた。


<芸術性あるパフォーマンスに垣間見えた熱い胸中>


 ライブ後半も、立て続けに楽曲を被せていくステージを披露。「Canvas」「ナルコレプシー」と『純情ランドセル』収録曲を続け、さらに「おやすみ」では津野が楽器を鍵盤に変え演奏する。そこで佐藤が物思いにふける様なゆったりとした動作で、メトロノームを動かし止める。冷たく静かな時間が流れた会場内は、あたかも寝室の中にいるような温もりを帯びていた。その後、ライブで強い余韻を毎回のように与える「ふやける」では、昔から赤い公園を知るファンもよだれもののパフォーマンスで、まとまりつつライブを一度開放へと向かわせる。“まだ終わらない。終わらせない。”と映画のワンシーンにもあるような光景が広がった。


 再び走り出す彼女たちは、「KOIKI」「NOW ON AIR」をストレートに観客に投げつけ、会場もそれに呼応する。佐藤の動きも股関節が柔らかいなあと思わせるほど、歌声同様しなやかに伸びていった。ラストの「黄色い花」では、楽曲に込めたメッセージがひしひしと伝わり、会場は笑顔に包まれる。アンコールに応えた赤い公園は、コール&レスポンスを交えて、本当の地元ソング「西東京」で大合唱を生み、全23曲を披露したツアー最終公演に幕を下ろした。



 音楽の知識や深みなど一切関係なく、赤い公園のライブでは感じるものが多くうまれる。そして、「こうなりたいという自分たちに近づけている」と語られていた通り、歌唱力、表現力、演奏力に磨きを増したいまの彼女たちのライブをチェックしてほしい。そんな機会に絶好の夏フェスに、赤い公園は続々と出演するので是非足を運んでみよう。



取材&テキスト:古川泰佑
写真:福本和洋(MAETTICO)


◎【赤い公園 マンマンツアー2016~咲き乱れNight?~】
6月16日(木)ZEPPダイバーシティ東京 セットリスト
01.東京
02.サイダー
03.今更
04.14
05.ショートホープ
06.TOKYO HARBOR
07.ボール
08.ひつじ屋さん
09.のぞき穴
10.絶対的な関係
11.喧嘩
12.ナンバーシックス
13.ハンバーグ!
14.あなたのあのこ、いけないわたし
15.Canvas
16.ナルコレプシー
17.おやすみ
18.デイドリーム
19.ふやける
20.KOIKI
21.NOW ON AIR
22.黄色い花
EN.西東京


◎赤い公園のモバイルファンクラブ開設
赤い公園のモバイルファンクラブが、7月4日(月)にスタート! その名も「赤ちゃんねる」。
藤本ひかり&歌川菜穂によるチャレンジ企画動画や、新感覚ショートムービー、ひとりぼっちラジオ、ライブ写真を使用した壁紙など、様々な独自のコンテンツを順次展開予定! さらに、オープン記念特別企画も実施予定!
続報をお待ち下さい。

最終更新:6月20日(月)21時25分

Billboard Japan

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。