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【完全レポ】SEKAI NO OWARI、ついにツアー「The Dinner」の全貌が明らかに! たまアリ公演を徹底レポ!

RO69(アールオーロック) 6/20(月) 22:28配信

SEKAI NO OWARIが、6月17日に全国ツアー「The Dinner」のさいたまスーパーアリーナ公演を開催した。RO69では、この模様をロングレポートでお届けする。

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●セットリスト
1.ANTI-HERO
2.スターライトパレード
3.Love the warz -rearranged-
4.Never Ending World
5.ピエロ
6.眠り姫
7.生物学的幻想曲
8.Death Disco
9.Monsoon Night
10.Mr.Heartache
11.SOS
12.深い森
13.幻の命
14.MAGIC
15.RPG
16.Dragon Night

(Encore)
17.炎と森のカーニバル
18.Fight Music
19.インスタントラジオ

瀟洒な洋館と、それを取り巻くように森の木々が広がるステージ。そして、「Fukase/Nakajin/Saori/DJ LOVEを乗せて夜の街を駆け抜けた車が、草深い森の奥へと分け入っていく」というアニメーション映像とリンクする形で、洋館に横付けされた車からタキシード&ドレス姿の4人が登場すると、場内から割れんばかりの大歓声が沸き起こる――。「The Dinner」はそんな場面で始まった。

3月25・26日の幕張メッセ公演を皮切りに、全国11会場・25公演にわたって行われてきた「SEKAI NO OWARI 全国ツアー2016『The Dinner』」の最後を飾るさいたまスーパーアリーナ3Daysの初日。「炎と森のカーニバル」(2013年)、「TOKYO FANTASY」(2014年)、「Twilight City」(2015年)とコンセプチュアルなライブを開催してきたセカオワが、その音楽世界をミュージカルや映画の如きゴシックポップの物語性へ編み上げてみせた、驚きと歓喜に満ちたエンタテインメント空間だった。

オープニングのクール&シックな空気感のまま“ANTI-HERO”のミステリアスな音像へ流れ込むアート性の高い幕開けを経て、“スターライトパレード”で観客のリストバンド「スターライトリング」が一斉に輝き、「歌える?」というFukaseのコールに応えるように、満場のシンガロングが広がっていく。

今回のツアーの音楽面での最大の特色は、メンバー4人に加えてリズム隊とストリングスカルテット(全員ケモノ覆面)を導入していることだ。これまでのライブでは、そのサウンドの多くの部分を同期トラックに委ねてきたセカオワ。もちろん今回のライブでも同期のサウンドは随所に活かされているのだが、生のドラム&ベースやストリングスのグルーヴが、SaoriのピアノやNakajinのギターなどのプレイと渾然一体となって、アンサンブルにかつてないほど生々しい質感を描き出していたのが印象的だった。

“Never Ending World”“SOS”“幻の命”などSaoriのピアノが重要な位置を占める楽曲は、そのドラマティックな響きがより切実な情感とともに広がっていたし、“Death Disco”の壮麗な迫力も、ビッグバンド・ジャズ風のシャッフルビートとともに披露された新曲“Monsoon Night”の躍動感も、セカオワの音世界のダイナミズムを格段に押し広げるものだった。

ライブ中盤のパペットアニメ映像では、セカオワの4人が「実は人間の顔をした人喰いモンスターである」ことが示唆され、ということは「The Dinner」の「食材」となるのは実は……!?という、ホラーコメディ映画の如き不穏なイタズラ心に満ちたストーリーが展開される。アリーナの観客の女性を舞台に招き、洋館の中へ導いたかと思うと、「キャーッ!」と悲鳴が響き、コックがいそいそと調理を始める――という場面が、Fukaseがひときわひときわエモーショナルに熱唱する辛辣なメッセージの数々と織り重なって、「熱いね!」とメンバーが口々に言い合うほどに会場のテンションを高めていく。

「『The Dinner』はスタッフ総勢200名、トラック40台で全国を回ってます」と語っていたSaoriは、「うまくいかないこともたくさんあったけど、こうしてずっと一緒にやっていける仲間ができて、これだけ多くの人たちに観に来てもらえるようになったんだなあと実感しました」と満場の観客に感謝を伝えていた。一方、セカオワの活動の原点=clubEARTHを一から作った学生時代の苦労を明かしていたNakajinも、「みなさんが集まってくれたことが、僕のダメ学生時代の経験を肯定してくれる気がして、報われる想いです」と万感の想いを語っていた。そんな4人の喜びが、“RPG”の会場一丸の大合唱を呼び起こし、本編最後の“Dragon Night”の圧巻の祝祭感を生み出していった。

アンコールではストリングスチームとともに舞台前方の花道状のサブステージに登場した4人は、“炎と森のカーニバル”でアンコールをスタート。「大人になると、怖いものが増えるよね。高いところも怖くなった」と、遥か頭上のまで埋まった客席を見上げて、Fukaseが語りかける。「大人になると、挑戦することも怖くなるよね。新しいステップに行きたいと思ってる人って、パッと見はカッコ悪いけど、いつか報われるんじゃないかって頑張るんだよ。俺たちもずっとトライして、間違えることを怖がらない大人になりたいと思ってます」――そんな決意とともに放った曲は“Fight Music”! そのまま最後の“インスタントラジオ”へ流れ込み、たまアリを怒濤の感激で包んでみせた。

「次は、もうひとつ大きいサイズのステージで帰ってこようと思っているので。その時はみなさん、ぜひ来てくださいね」とSaoriはSEKAI NO OWARIの「その先」への意欲を語っていた。4人のさらなる挑戦精神が、ライブの濃密な余韻とともに胸に残る、最高のステージだった。(高橋智樹)

RO69(アールオーロック)

最終更新:6/20(月) 22:28

RO69(アールオーロック)