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マイクロソフトが2.8兆円で買収した「リンクトイン」ってどんな会社?

THE PAGE 6/24(金) 7:00配信

 米マイクロソフトは13日、ビジネス向け交流サイト(SNS)大手の米リンクトインを買収すると発表しました。買収金額は262億ドル(約2兆7800億円)と、同社にとっては過去最大規模になります。リンクトインは米国では有名なSNSですが、日本ではあまり知られていません。リンクトインとはどのような会社で、マイクロソフトの狙いはどこにあるのでしょうか。

 リンクトインは、ビジネスパーソンに特化したSNSです。世界で4億人以上の会員を持ち、月間アクティブユーザー数は1億人を超えます。利用者の多くは自らのプロフィールを登録したビジネスパーソンで、米国ではリンクトインを使って、仕事上のパートナーを探したり、顧客を開拓するのはごく当たり前のことになっています。米国人と仕事をして名刺交換すると、リンクトインへの案内が送られてくることは珍しくありませんから、ビジネス・インフラのひとつとして定着していると考えてよいでしょう。

 一方、マイクロソフトは、もともとはパッケージ・ソフトの開発・販売が主力のソフトウェア・メーカーでした。同社は当初、スマホ対応を強化する方針を打ち出し、2014年にフィンランドのノキアを買収しました。しかし、ノキアの事業はうまくいかず、2015年には76億ドルの減損処理を行って、事実上、スマホ事業からは撤退してしまいました。同社はアップルやグーグルに対抗することをやめ、本来の姿であるビジネスパーソン向け事業に回帰することを決定。最近ではビジネス向けソフトのクラウドへの転換を急ピッチで進めています。

 新規事業の基礎となる基本ソフトWindwos10への移行は順調に進んでおり、クラウド経由で業務ソフトを提供する「オフィス365」の利用者数は2200万人を超えました。このペースでクラウド化が進めば、数年以内に同社の収益構造は大きく入れ替わる可能性が高いと考えられます。

 ビジネス向けにソフトウェアを提供するということであれば、全世界に4億人のビジネスパーソンを抱えるリンクトインの買収は、確実な相乗効果が見込めます。リンクトインに登録しているビジネスパーソンのかなりの割合がマイクロソフト・ユーザーと考えられますから、彼等はクラウドサービスの優良な顧客層となりえます。

 しかしながら、今回の買収に対する市場の反応はよくありません。その理由はやはり買収価格にありそうです。リンクトインの2016年1~3月期の売上高は前年同期比35%増の8億6000万ドル、最終損益は4500万ドルの赤字でした。マイクロソフト全体からすれば、大した数字ではありませんが、しばらくの間、業績の足を引っ張ることになります。市場では買収価格が高すぎたのではないかとの声があり、これを払拭するためには、来期以降の業績に、リンクトイン効果を発揮させていくしかありません。しばらくは様子見の展開が続くでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:6/24(金) 7:00

THE PAGE

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