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災害公営住宅211戸建設保留へ 県、事実上初見直し

福島民報 6月21日(火)9時58分配信

 東京電力福島第一原発事故に伴う災害公営住宅の整備計画で、福島県は20日、被災者の入居希望状況を踏まえ、計画中の住宅211戸の建設を保留する方針を明らかにした。建設後に空き室が出るのを防ぐためで、事実上初めての計画見直しとなる。避難区域の市町村からは「整備が遅れる間に住民が民間住宅を確保し、公営住宅の需要が低下したのでは」との声も出ている。
 整備方針は20日に県庁で開いた新生ふくしま復興推進本部会議で決めた。県は平成25年度、住民意向調査を踏まえ県内に4890戸を整備するとした。一方、27年度に富岡、大熊、双葉、浪江の4町の被災者を対象に調査(追加調査を含む)した結果、必要なのは約4650世帯にとどまることが分かった。今後建設する住宅のうち入居希望が少ないと考えられる地域の211戸の整備を保留する。
 今月下旬に始まる第5期募集への応募状況を見極め、需要が見込まれると判断した場合は保留を解除、追加募集する。211戸はいずれも設計か造成工事段階で、建設工事の発注はしていない。
 県は当初、全戸を平成28年度末までに建設する計画だったが、用地交渉などが難航したため完了時期を1年先延ばした。この間に災害公営住宅の需要が低下した。双葉郡のある町の担当者は「懸命に対応してもらったが、希望者のためにもう少し早く整備してほしかった」と心の内を明かす。別の町の担当者は「被災者の入居需要に応え、一日でも早く完成させるよう求めたい」と話した。
 保留地区と戸数は次の通り。かっこ内は受け入れ市町村。
 ▽北沢又2、60戸(福島)▽勿来酒井、21戸(いわき)▽常磐2、51戸(同)▽平赤井、24戸(いわき)▽横堀平団地、8戸(大玉)▽恵下越団地、19戸(三春)▽下北迫、28戸(広野)

福島民報社

最終更新:6月21日(火)11時26分

福島民報